「ギャンブルしない。
煙草吸わない。
酒も飲まない。
良い人だと思ってたんだけどな。」
と娘が言う。
でもゲーム依存症だよね。
全然 頼りにならなかったよ。
娘が大変な時に
寄り添ってくれるような
彼氏じゃなかった。
まぁ状況が状況。
逃げていっても仕方ないとは思う。
私が選んだ夫は
ただ優しい人だった。
そこだけかも、夫の長所は。
夫が
アルコール依存症になってからは
半端じゃない苦労の連続。
あれだけ荒れてた実家も
今は穏やかな時間が流れてる。
両親は介護を受けながらでも
お互いに励まし合いながら
テレビを頼りに細々と生きている。
私は 親の世話をする所じゃなくなった。
長生きしすぎるのも
なかなかの生き地獄だよ。
一生涯
助け合っていける夫婦って
奇跡の上に成り立ってるんじゃないかな。
人生って
薄い雲母か薄氷の上を
渡り歩いてるようなものだと思う。
一瞬先は闇。闇しかない。
私は夫には頼らない。
夫は逆に足手まとい。
どうしたって最後は一人きり。
アパートの一室か病院か。
一人娘には
エンディングノートを残しておいて
持ち物は少なくして
良い思い出も辛い思い出も
一人で抱いて
旅先で客死って言うのも良いかもね。