私の父は、DV気質が昔からあり、気に入らないことがあると母に対して私がお腹にいるときからものを投げつけたり、大きな声で脅したり、無視をしたりする人でした。いつも父の顔色を伺ってばかりで、心休まるときなどありませんでした。
それでも私に対しては母や妹比べると比較的やさしく?してくれていました。
外面はめちゃくちゃいいので、父がこんな人間だなんて誰も信じないだろうなとおもいます。
そんな父に私と妹、そして母はずっと振り回されて生きてきました。
暴力から逃れるために、近所の優しいおばちゃんたちをたよって逃げ回ったこともありました。
それでも、母は私たちの学費のために別れることはしていません。
わたしはそんな実家が嫌で、4年ほど前に就職と同時に家を出ました。
母や妹と連絡をとると、苦労しているのがわかり、なんだか申し訳ない気持ちと、それでも私に責任はないという気持ちで苦しいです。
そんな父が、些細なことでまた母と口を利かなくなり、もう半年も家庭内別居状態になってしまっています。
私に子どもが産まれるので、育児用品をとりに実家に帰った際、父に帰ってきたよと声をかけたところ、「うん、上行ってろ」とだけ返ってきました。
ああ、もう私とも関わりたくないんだ。と思いましたし、もう孫の顔なんて絶対に見せるものかと思ってしまいました。
私が帰ったあと、母と電話で話していると、コンビニのスイーツが冷蔵庫に入っていたから、私にあげようとしていたんじゃないかと言われました。
父は普段はコンビニなんて行く人ではなく、何か私たち家族に買うときしか利用しません。なので、きっと私にあげようとおもっていたんだと思います。
それを聞いたら、なら素直に受け入れてくれればいいのにと涙が止まりませんでした。
なんだか憎めないような、こんな人間的な感情がまだ彼にも残っていたんだと安心するような。
このコロナウイルスの騒ぎで、父の仕事は観光業のため大打撃を受け、出勤は週に1回のみ。定年も近づき、父にはかなり不安もあると思います。
家庭内別居状態で家族とも話さず(本人のせいですが)、内心とても寂しいとも思います。
きっとその寂しさや不安をもっとまわりと上手に共有し、自分に素直になることができる人であれば、一番近くにいるわたしたち家族とうまくやれるんじゃないかなと思うけれど、心を頑く閉ざす父には、そっとしておくだけで、他にはなにもしてあげられない自分にも悔しい思いで整理がつきません。
行動だけ考えれば父のことは大嫌いですが、本当は好きでいたいです。
まずはコロナウイルスの騒ぎがおさまって、少しずつ父の心もおちついて、また実家で家族みんなでわらいあえる日が来るといいなと思います。