その通りだと思う。
何の特技も無い、仕事も大して出来ない、年収も頭の出来も見た目も普通以下の私には、そんな関係でも釣り合わない。
優しいと言ってくれた。
ほかに何も出来ないからそう振る舞ってるだけで、みんなに優しい訳じゃない。
また呼んでほしいから、都合がいいと思って欲しいから。
最初に別れた時さみしかったけど、泣くほど好きになると思わなかった。
私が知ってるのなんて、ほんの一部分でしかないとしても。
離れようとしたけどだめだった。
あの香りで、手で、声で、あの温かさの身体じゃないと気持ち良くない。
無害と思ってくれてたらいい。無害だから、また呼んでほしい。
聞かれて嫌そうなことはもう言わないし、
好きじゃないものもおいしいねって食べるから。
私に話してくれること全部嘘でいい。
夢に出てきたって言ってくれたことも。
ただの楽しむための会話でも嬉しかった。夢で会いたかった。
何とはない流れで旅行しようと言ってくれた時のこと、たまに考える。
温泉だったら浴衣姿が見られるのかな、とか。
実現なんてしなくて滑稽だけど。
むなしい。終わり。