先日,大刀洗平和記念館に行ってきました.若くして亡くなった特攻隊員たちの遺書を読みながら,静かに当時の彼らの思いを想像したかったのですが,隣でとあるカップルが「この遺書の字は下手!」などとほざきながらひたすらゲラゲラ笑っていたせいでうまく集中できませんでした.彼らのことを残念な人たちだなと思う一方で,これからの日本を担っていく者としてなんだかやるせない気持ちになりました.かつての日本のために特攻隊員として空に散っていった方々に合わせる顔がありません.すべての遺書を読み終えて最後に手を合わせておきました.「ありがとうございました.そして本当に申し訳ございません.」と.立場が上の者に対しては空気を読んで忖度するのに,こういう場所では空気や行間を読めないんですね.いまの日本には人の痛みを知らない人が多いということを改めて実感し,僕はとても悲しくなりました.本当に残念です.
106361通目の宛名のないメール
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名前のない小瓶
まったく同感です。私も以前、広島の原爆記念館に行ったとき、あの悲惨な写真や展示の前でゲラゲラ笑いながら鬼ごっこをしている高校生の集団を見たことがあります。日本人の大人として注意すべきでしたが、あのときはあまりに場にそぐわない行動を見てあっけにとられてしまい、思考が停止してしまいました。正直、同じ人間かと疑う気持ちすら起こりました。
ただ周囲を見回してみると、必ずしもそういう極端な例ばかりでなく、人を人と思わない言動を近頃毎日のように目にします。
わかりやすいのはネット上にあふれる暴言や他人叩き。10年ほど前なら、ネットだから、匿名だから、と環境のせいのように言うこともできましたが、最近は駅のホームで駅員に食ってかかる人や、お店の人にねちねちと文句をつけ続ける人、他人の気持ちや状況をまったく考えない振る舞いを職場で繰り返す人、をリアルでも頻繁に目にします。その人達の言い草は、ネットでよく見る無神経で汚い言葉とまったく一緒です。
私はそういう傾向にいいことは一つもないと思うし、止められるなら止めたいと考え、まずは直接そういう人たちと話をし、理解しようとしてきました。ですがそのたび絶望感が強くなるばかりです。彼らの考え方は驚くほど似ていて、返ってくる言葉もほとんど一緒です。
「おれは自分が言いたいことを言っただけだ。それの何が悪い」
「誰も何も考えていないんだから、考えて物を言う方がおかしい」
「私が悪者みたいに言うな。何様のつもりだ」
私は責めるようなことは言わず、慎重に言葉を選んで話をしているつもりですが、それでも「口答えするな」「貴様にそんな権利はない」などという感情的で強い言葉がのっけから返ってくることがザラで、意見交換どころではありません。ネットだけでなくリアルでも、まったく同じ言葉を、違う人間から何度も聞いています。
言いたいことを言って何が悪い、なんて10年20年前ならゴロツキのセリフでしかなく、恥ずかしくて言えたものではなかったはずですが、今は常識だと言わんばかりにいい歳をした大人が平然と口にしてきます。
自分のことしか考えない、他人とよりよく共存していくことなど考えようともしない人が明らかに増えていると感じます。戦争など何か特定の物事に対する考え方や感じ方の問題ではなく、根はもっと深いように感じるんです。
ちなみに私は、ネット上の私の活動に対して暴言を吐いてきた外国人に対しても話を聞いてきています。もちろん全員ではないですが少なからぬ人が、以下のような返事をしてきました。
「申し訳ありません。感情的になっていて悪い言葉を使ってしまいました」
「あなたの言うとおりです。私の誤解でした。前の言葉を撤回させてください」
「私が間違っていたとわかりました。誠意のある対応ありがとうございました」
こういう言葉が、暴言を吐いた日本人から返ってきたことは一度もありません。アメリカ、ブラジル、韓国、中国、ロシア、いろいろな国の人から返って来る中で、暴言が桁外れに多い日本人からは、もう6年も待っているのに一度もないんです。悲しくて仕方がありません。
私は私の経験から物を考え発言しているので、当然偏りはあるでしょう。少なくとも100や200の例で判断してはいませんが。
ですが主さんも何か世界に貢献したいとお考えのようでしたので、参考までに書かせて頂きました。
知れば知るほど現実は重いですが、できること、できる限りのことをお互いしていけたらいいですね。
ななしさん
たけ様
1通目のお返事を書かせて頂いた者です。
こちらこそ、誤解してしまっていたこと、そしてあまりにも直裁的かつ思いやりのない、それこそ乱暴な言い方をしてしまいましたことを、心からお詫び致します。
本当に、申し訳ありませんでした。
あなたのような若い方がいて下さるのは、希望の持てる、嬉しいことです。
世界はなかなかに不穏ですけれど、私も機会あるごとに「普通の、命が守られ、安全な暮らしができること」の大事さを言葉にして行けたら、と思っています。
たけ様も、どうぞご自愛下さり、あなたにできること、あなたにしかできないことの輪を広げて行って下さいね。
心から、応援しています。
たけ
(小瓶主)
お返事ありがとうございます.そして,言葉足らずで申し訳ございません.
私自身もかつての戦争の事実を美化してはいけないと思っています.だからこそこれ以上,世界各地でコンフリクトを起こしてはいけないと思っています.
そしていまを生きている人たち,そしてこれから生まれてくる人たちにこのような遺書を書かせてはいけないと強く感じています.
これからも彼らのことを忘れず,世界の人々と協力し支え合いながら諸課題の解決に微力ながら貢献していきます.
ななしさん
その人たちは、確かに好感は持てませんね。
思慮も足りないようですし。
でも私は、かつて結果的に全く無意味になってしまった「特攻」を強いられた若い人たちが大勢いたことの方が、ずっとずっと悲しいです。
そもそも戦争自体が、悲惨極まりない大量殺戮です。
途方ない規模の、でもただの、暴力です。
命を落とした人を悼むことは大切だと思いますが、いたずらに美化することは却って冒涜だと思います。
「日本のために」と思い込まされて、彼らは無駄に殺されたんです。
まるで、他の惨たらしさだけでは、足りなかったかのように。
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