死のうと思ったんです。最後においしいもの食べようかなと思って、別に料理得意じゃないけど自分の好きなものを作りました。味付けが下手なので

死のうと思ったんです。

最後においしいもの食べようかなと思って、別に料理得意じゃないけど自分の好きなものを作りました。味付けが下手なので、どこか大味でとにかく塩辛い。ああ、僕は料理もできない。

キャベツを刻んで醤油とごま油、ゆず塩、唐辛子、生姜を入れて漬け込むだけの浅漬けは美味しかったな。やっぱり味付けが下手すぎて、味が濃くて食べれたものじゃなかったけど。でも、食べた。また作ると思う。

僕は今まで油ならごま油やラー油派で、オリーブオイルなんて眼中にもなかった。しかし、あるレシピと出会った途端僕の運命は変わった。僕はオリーブオイルの使い方なんて、茹で上がったパスタに絡める以外の使い道を知らなかった。
ニンニクと輪切り唐辛子を刻んでオリーブオイルと一緒にじっくり火を通し、焼き色がついたら火を止めて水を入れ、コンソメスープの素を入れて作るスープ。どこで見たレシピかももう忘れたが、素晴らしい。あまりにも神の味で、感動したほどだ。
僕が作るとあまりおいしくならないけどね。

そういうものを作って、食べて、体に悪いだろうなぁと思って笑う。笑ったら何故か涙が出てきた。僕、これから死ぬのにさ。
さりとて生きる理由もないけど、死ぬ理由も僕にはない。敢えていうなら、未来に希望が持てないから死にたい。漠然とした不安だった。おこがましいと思いますか。僕自身でもそう思う。でも毎日毎日未来が不安で、将来が不安で、涙が止まらなくて、心臓が締め付けられて、どこもかしこも痛いんです。僕は19歳で、まだ成人すらしていない。無知です。学力も、何も、ありません。

だから思ったより世界は、辛いものじゃないって可能性もあります。でも、やっぱり信じきれない。
怖いんです。何もかも、怖い。

僕は何も持っていない。世に出たって戦えるわけがない。死ぬ理由なんてないけど、生きたい理由も無い。空っぽです。夢もない。やりたいこともない。ナイナイ尽くしです。僕が持っているのはそれこそ僕の命ぐらい。それを捨てたいと考えています。毎日毎日考えています。一人の時、衝動的に首に包丁を打ち込むイメージで首を拳骨で叩くことがあります。そうすることで、僕は自分がもう「死んだ」と妄想するのです。でも意味がありません。だってこうして生きているから。

僕は僕であることがもう嫌です。死んでも、幽霊なんてものがこの世に存在していたら意味がありません。「死の先」なんて想像したくもないのです。ただ、終わりたい。終わりたいんです。

今まで育ててきてくれた親に申し訳ない気持ちもあります。でも僕が死んで泣く人なんているんでしょうか。友達もいません。何もできません。別に何も欲しくないし、何もしたくないです。じゃあもう、生きていることが無駄なんじゃと思います。死んだ方が資源の節約にもなって世のためですよね？

わかってるのに、でも、怖くて。本物の包丁は振りかぶることすらできない。