友達が心配してくれるのはありがたいんだけど。
「そんな仕事つづけてどうするの?」
「年をとったら、体も若い時とは違ってくる。
本気であなたの才能を生かせる仕事を考えようよ」と。
年上の彼女は励ましてくれているつもりなんだろうけど。
考えて答えが出せるなら、もう出ているよ。
道に迷った私に必要なのは、「順路」の道しるべ。
あるいは「こっちだよ」と手を引いてくれる誰か。
甘ったれてるのはわかってる。
けどずっとそうだったわけじゃない。
右に左にさまよって、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、
私なりに探し求め試し、あがいてきた。
でも「ここじゃない」「こっちじゃない」、
「これじゃない」だけはわかるのに、
「これだ!」はわからないまま。
だから生活のために働いてる。
ただそれだけのために働くなんて、昔は信じられなかった。
夢も希望もあって。
その夢と希望で生活を成り立たせるのが、当たり前のように思えた。
けれどどうにもならなくなって、いざ生活費のために働き始めたら、
なんか心地いいの。
非正規雇用だから、特別な責任も持たず、ただ言われた通りのことをするだけ。
それすらも満足にできず、失敗だらけだけど、
まぁ繰り返すうちに少しはマシになった。
夢も希望も持たず、ただ生活のために働くのもなんだか心地いい。
働いたら働いた分だけの収入がある。
誰にも頼らずに済む。
自分で自分の暮らしを握っている。
確かに明日をも知れぬ生活ではあるけれど。
だって疲れたの。
何かになろうとすることに。
私は誰でもなくていいし、何にならなくてもいいし。
そのほうが気楽。
明日のことなんてわからない。ましてや10年、20年後のことなんて。
あとは自分の生命力を信じるだけ。
だって、10年前には、10年後の私がまだ生きてるだなんて思えなかったから。
だから、10年後もなんとかやってる、と思う。
名前のない小瓶
122008通目の宛名のないメール
お返事が届いています
ななしさん
あなたがそれで心地が良いと感じているなら良いんじゃないないでしょうか。
余計なお世話だ!と言ってみてはどうでしょう(笑)
自分のペースで良いと思いますよ。
ななしさん
自分らしく生きてらっしゃって、素敵です。
「私は誰でもなくていいし、何にならなくてもいい」という言葉が心に響きました。
他人の言葉に左右されず、自分が心地よく生きられるのが一番ですよね。
ななしさん
分かる…。
才能とか人間的成長とか求められない、内容と対価の明確な仕事。退出時間を過ぎれば頭から簡単に離れる仕事。仕事中には機能する人形みたいなものだから、自分の人間性に他人から評価を下されるようなこともなく、かえって内面の自由が保てる仕事。詩人が選ぶのも分かる。
自分の才能や人間性を最大限に換金することを、正しく生きることだと信じるような魂の貧困もある。
ななしさん
うんうん。
何かを目指す必要なんてない。
たとえあなたがホームレスになろうと、石油王になろうと、あなたの素晴らしさは0.
1ミリも変わらない。
いつの世も、若い人の感覚のほうが鋭いよ。
自分の感覚を道標に、今を生きつづけよう。
応援してるし、私も私の場所で、何ものも目指さず、ただ一瞬一瞬を喜びながら生きます。
ななしさん
なんだかお気持ち分かる気がします。
私にも、善意からアドバイスやお誘いを下さる方がいるのですが、いわゆるキラキラというかアクティブというか充実したというか…今そこは求めてない(というか無理)と感じてしまいます。
とりあえず、生活できたらいい。
のんびりと平和であれば良いタイプで、すごーく余力のある時なら、そういうのをプラスして頑張ったり楽しんでみようかな?という感じです。
以前は、そういう生き方してたこともありましたが、やはり疲れました。
自分に合う生き方や選択でオッケーだと私は思います。(善意なので断りにくいのがしんどいですが)
ななしさん
夢叶ってなりたい職業に就けてる人って、一握りなんじゃないかな。私は、才能がある凄い人を近くで見て、無理だって思ったタイプ。
今の私は、普通に黙々と働いてる。
以下はまだお返事がない小瓶です。
お返事をしていただけると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。