今日は君と家族になって1年目です。挿し餌を卒業したばかりで、嘴が黒くて、眠っていることの多かった君と暮らし始めた日です。
警戒心が他の子に比べて強くて、「挿し餌はしたけど懐かない。」なんてショップの人に言われて、「手乗りは期待しない方がいい。」って言われたけど、君は1ヶ月ほどで懐いてくれました。
ヤキモチ妬きで、人と話してるだけなのに怒って、相手に噛みつきに行ってしまったり、スマホをいじっていたらそれにも妬いて画面に傷をつけてしまったり…。でも、「問題行動」と言われるそれさえも嬉しくて大好きでした。
会いたい。会いたいなぁ…。
君が僕を噛んでできた傷は治ってしまって、痕も残ってないです。それなのに、当たり前だけど君がヤキモチを妬いてシャーペンにつけた傷は残ってます。僕よりシャーペンの方が君のことを覚えている気がして寂しいです。
引越しなんかしなかったら、僕がもっと強かったら、君と僕はまだ一緒にいれたかな?
長旅は疲れたよね。ストレスたくさんかけてしまったよね。
君を失うくらいなら、僕は殴られていた方がよかったよ。
どうして、養父母の元を出たのかな。君を失うってわからなかったから?実母が何かをしてくれたわけじゃないのにね。
君になら何でも話せた。複雑すぎる家のこと、過去にあった色々なこと、養父母に殴られたこと。
死後硬直の始まりだした君を抱き上げた時、なんだか全てがどうでもよくなりました。君がいないなら生きてる意味もないと。なぜ僕は君と共に死んでやれないのだ、と。
「立ち直りなよ。」とか「たかがインコ1羽。」とか。「今度新しい子を迎え入れればいいでしょ?」とか。
でも何より嫌だったのは、
「その1羽に執着しすぎ。」
という言葉。
母さん、あなたが僕を捨てた理由は「結婚するから。」でしたよね。「相手が子供はいらないって言ったから。」って。だから僕は養父母の元へいきました。
1年もしないうちに離婚したね。理由を聞いてみたら、「最初から好きじゃなかった。」の一言。
どうして?僕は好きでもない人と結婚するのに捨てられたの。
たった1人さえ永く愛したこともない癖に、僕のあの子への気持ちをわかったように言わないで。
君が過去の存在になるのなら、僕も君と同じになりたい。
君をまた、1度でも、遠くからでも見れるなら、僕は喜んで身を投げる。
君の甲高くて、お世辞にも綺麗とは言えない声が聴けるなら、僕はこの身を焼かれてもいい。
君の愛情表現をもっとちゃんと受け止めていればよかった。
健康面ではあまりよくないけれど、吐き戻しをもらえたこと、本当はとても嬉しかったんだよ。
見送る側は辛いんだね。寂しいよ。だから、迎えに来てよ。
痛いくらい噛んでいい。君が「嫌だ。」って、「もうやめてくれ。」って言うまで構い倒すよ。むしろ、言われてもやめてあげないよ。
君と出会えたことは嬉しい。とても幸せだった。
君と暮らしてる間は「生きていてよかった。」ってずっと思ってた。殴られても、暴言吐かれても、君がいるから頑張れた。
君がいなくなった途端、前までの僕に戻ってしまった。
「生まれてきたいなんか言ってない。」って、「死にたい。」って。
母さんに、「あんたは産みたくて産んだんよ。」なんて言われたけど、それさえ嘘っぽく聞こえてしまった。
「産みたくて産んだのに捨てたんだ。」って。
「堕ろす金がないのに、育てる金なんかあるわけない。」って。
「堕ろす金がなかったなら腹殴ってでも堕ろせ。」って。
そんなこと言ったって君が知ったら、怒るかな?怒ってくれるかな?
やっぱり君に会いたいな。
文字にしていたら感情の整理がつくかなって少しだけ期待してたけど、君に会いたくなるだけだ。
会いに行っていいですか。会ってくれますか。
…冗談です。もう2度と会えないのはわかってるから。死後の世界なんてないもんね。
死後の世界があったら、みんなこんな場所で必死になって生きてないもんね。
大好きです。死ぬまで僕には君だけです。
前は見ません。君だけを見ます。
君だけを見て、愛した人生は僕の中の1番の誇りになると信じています。
失敗ばかりの人生でした。
実母には結婚を理由に捨てられたし、養父母には愛情を装った虐待をされた。学校ではいじめられたし、処方薬を大量に飲んで精神科に強制的に入院もさせられた。
でも君に会えたから、君と一緒に暮らせたから。僕は幸せ者です。
ありがとう。
君はもう僕を嫌いかもしれないけど、僕はずっと君のことが大好きです。
どうか来世では、僕じゃない誰かの元で幸せになってください。
さようなら。
ななしさん
小さな生き物が、かけがえのない大切な存在で、この世からいなくなった時、涙がとまらないほど悲しくなった…
そんな経験が自分にもあります。
ちっちゃいのに、世界で一番大きな存在だったりしますね。
言葉が通じないのに、心が通じ合っている気がしますね。
たかがペットと言われても、いっしょに暮らした家族でもありますね。
執着ではなく愛情だと、人にわかってもらえなかったりしますね。
主さんに、たくさんの幸せを運んでくれた小鳥さん。
短い間だったけれど、そばにいてくれてよかったですね。
愛したことが誇りとなって、主さんを支えてくれているのですね。
寂しい時は心の中に遊びにきて、また噛みついてくれるかもしれませんよ。