「なんで別れちゃったの?」
知人からの何気ない質問。
もう何年も何年も前のこと。
昔の話のついでのように出てきた質問。
少し前までは、切なさもセットで蘇った記憶の数々。
時に痛くて、思い出すのも辛かった。
それが、今となっては愛も恋もない。
過去の「あー、あんなこともあったねぇ」くらいの、
遠い景色を眺めるかのようなぼんやりとした記憶。
それでも、「なんで?」の質問を受けて数日が経ってから、
私の中で静かに横たわっていた遠い遠い感覚が、少しだけ眠たげに目を開いたかのよう。
あの頃の、ちょっとだけ生々しい感覚がふっと過ぎる。
胸の奥がツーンとする。
ほんのほんの一瞬にわきおこると同時に淡雪のように消えてしまうけど。
懐かしくなんかないよ。切なくもない。
思い出しても仕方がない。全てはもうとっくのむかしに終わったこと。
今さら取り戻すこともできないし。
何かに置き換えて構築し直すことも、今となってはもうできない。
だから記憶は深追いしない。
モノにできなかった幸せなんか、思い出したって仕方がない。
問題はね、今の私が「これからの私」を思い描くことが全くできないってこと。
好きになれるほどの人には全く出会えなかった。
気になる人はいたけれど、求めたいほどの情熱には至らず、
離れたところから眺めて「ああ、良い人だなぁ」と、ほんの少し胸の内側を温めただけ。
別れた理由は、価値観のズレとしか言いようがない。
人を愛すること、愛されることに関して、あまりに幼稚な考えと表現しか持たなかった私と彼は、
辛い時期を助け合うことはできなかった。
今は、辛いことはひとりで引き受けて乗り越えている。
「私は大丈夫」と常に心の中でこぶしを握り締めながらつぶやいてきた。
それが少し変わってきたんだ。
私はいったいいつまで「大丈夫」と言い続けなくてはならないんだろう?
誰かに寄りかかる、そんな人生は嫌だと頑張ってきたけれど。
寄りかかろうとは思わないけれど。
本当に時々でいいから「大丈夫だよ」って誰かに言ってほしい。
どんなに大丈夫でない時でも、その人が「大丈夫だよ」って言ってくれるだけで、
心から安心して眠れる、そんな誰かにそばにいてほしい。
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ななしさん
素敵な文章ですね。
まさに、海で流れてきた小瓶をひろって
中身を見たら、
綺麗な言葉が綴られていて、
つい小瓶を流した人を想像してしまいたくなるような、そんな感じでした。
文章をかく方なのかな?
感情を言葉にするのがとても上手で、
もっと読みたいと思ってしまった。
こういう小瓶、好きです。
またどこかで、あなたの小瓶に会えるといいな。
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