いわゆる地方では、路線バス(以下単に「バス」という。)の運転士の不足が深刻です。運行本数の削減や系統の廃止は、単に赤字を防ぐ目的ではなく、時間外や休日の勤務を運転士に強いてもなお運転士が足りないことに対処する手段として実施されていると思われます。
街を走るバスの運転士は、高齢な方が殆どであり、若者を見かけることは稀です。高齢な方は、加齢や疾病により疲労が蓄積しやすいでしょうから、豊かな経験を活かしきれない面があるでしょう。一方、若者は、客としてバスに乗った経験が少ないためか、粗い(必ずしも「荒い」わけではない。)運転をする傾向にあります。
運転士の勤務は楽ではありません。不特定多数の生命及び財産を預かり、邪魔物扱いされることが多い厳しい道路交通環境において絶対の安全を求められ、運行が遅延し退勤時刻を迎えたとしてもまさかそれを理由に運行を投げ出すことはできません。そして、万が一事故の当事者となり(「起こす」のみならず「巻き込まれる」こともありうる。)免許取消処分を受ければ、大型二種免許を失うのみならず普通一種免許その他の一切の免許を失い、生活の途を失います。
今、自動車教習所にて大型二種の教習に通っています。初めてバスを運転し、悪天候や夜間の運転の難しさ(昼間はミラーでたやすく見えることも夜に見えるとは限らない。)、旅客に心配を抱かせてはいけない乗り心地の難しさ(不馴れな車両であってもクラッチやブレーキの操作に衝動があってはならない。)、他の車の傍若無人さ(お互い急ブレーキで衝突を回避したとして、相手は一安心だろうが、バスは立客は確実に転倒に至る。)等、大変なものを運転しようとしていることを改めて実感する日々です。周囲の人の中には
「クレーマーだらけだし
ハイリスクローリターンだから
やめておけ。」
と語る人もあり、それは自認するところでもあります。しかし、誰かが務めなければならない仕事です。
普通一種免許を受けてから今日に至るまで、地球から月に行けるだけの距離を運転し、無事故無違反を貫いてきました。道を覚える(例:1度訪ねた場所は次回は地図不要)のみならず道を知る(例:「前方のあの段差だと車が少し跳ねそうだから瞬間アクセルを抜こう」と瞬時に見抜く)ことにも慣れました。数少ない取り柄を活かし、地方の数少ない若者として、バスの運行を通じて地域の役に立つ時機なのかもしれません。
バスは、地域の宝です。低廉な運賃を支払えば自ら運転せずとも移動できることは、当たり前に感じるでしょうが、運転士のみならず整備士や運行管理など多数の人々の不断の努力の結果です。したがって、自家用車を運転する方には、バス優先にもう少し留意していただきたいですし、バスを利用する方には、立ち上がるときにはしっかりつかまるなど事故防止に努めていただきたいです。そのような気遣いや信頼の輪が、皆にとり気持ちの良いバスの実現に不可欠です。
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1通目のお返事の匿名様
お返事ありがとうございました。
過給エンジンの車両が増え乱暴な加速が簡単にできるようになり、ノンステップの車両が増え車内通路に大きな段差ができました。然るに車内人身事故のリスクは高まりました。
手すりをはじめとしたハードの充足と同様、安心の運転というソフトの向上も重要です。
ななしさん
私はバスとバスのボタンが大好きです
地域の立派な足です
立ってるとかなり揺れますよね
もう少し手すり増やしてほしいです
毎日お疲れさまです。
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