自分で調べろ!→なんで周りに確認せずに自分で勝手にやってんだ!→自分で調べろ!(以下エンドレス)
きっと仕事の中で上司と接すればこんな矛盾と理不尽な目にあったことがあるだろう。そしてこの言葉を言葉通りの矛盾と捉えるか、この言葉に裏にある本当の意味を理解できるかで感じ方や精神への負担が変わる。自分はその事に気づくのに時間が掛かり、うつ病を患い他者と関わる事が無くなり、一人の時間が出来てから漸くこの矛盾の真相にたどり着きましたが、その時には既に精神的にまいってしまい、手遅れでした。俺みたいに手遅れになる様な人が一人でも減るようにこの手紙を流します。
さて、まず人間とは基本自分本位です。他者に負担や犠牲を強いてでも、自分だけが良ければそれでいい。これが人間と言う生き物の本質であり、全ての思考パターンの前提です。友達と仲良くするのも“自分が“楽しいから、誰かを助けるのも“自分は“優秀で素晴らしい人間だと言う優越感が得られる、それによって自分が損をする事は無い(或いは当人にとっては些細な損で許容できる範疇だから)。この様に、人間のあらゆる行動には自分が精神的、或いは直接的に何らかの得をするから実行する。誰だって、つるんでて面白くなくなれば絶交するし、他人を助ける事で自分が致命的な損をするのであれば助けたりなんてしない。自分が得をする、或いは周りに配慮できるだけの余裕がある時だけ人は周囲にやさしくなれるのです。
さて、今や国民総極貧と言っても差し支えない現代の日本。あらゆる企業がコスト削減、人件費削減、利益増加を目指して、人は減らして仕事は増やす。そうして一人一人の負担が大幅に増えてしまってる状況、自身も極めて忙しい状況で上司が部下を慮るでしょうか?答えはノーです。さて、ここで冒頭の矛盾の答えですが、これは言葉の後ろに、ある一文が添えられます。
自分で調べろ!(人に指導する暇なんて無い、余計な負担を掛けさせるな!)
なんで周りに確認せずに自分で勝手にやってんだ!(あんたの尻ぬぐいなんかしてる暇は無い、余計な負担を掛けさせるな!)
今の時代、新人がの失敗の尻ぬぐいも、仕事の事について質問する事も、上司からすれば自分に余計な負担を強いる行為であり自分自身の仕事を妨害してくる、と言う風に捉えるのです。『最初に1を説明するだけ10も100も知り、その後は一切のミスも無く、ほったらかしにしても問題ない部下』これが今の新人に求められる最低限の条件。そこから画期的かつ、仕事をより効率的に回せる新しい何か等、より一層の利益を齎す新人が優秀な新人とされるのが今の時代です。・・・自分で書いててなんですが、こんな条件を満たせる新人なんて殆どいないでしょう。つまり、どうあがいても今の社会に求められる基準を満たすのはほぼ不可能、どう足掻いても矛盾とパワハラは避けられない、ならば今の時代人間はこんな生き物だと最初から諦めてかかる方がずっと精神的負担は少なく済む筈。皆さんも人の善性に期待する事はやめましょう。人間の本質は自分優先、自分が得をして楽する為なら平然と他者を踏みにじる事なのですから・・・