一年くらい前に、死にたいって書いた小瓶にお返事をくれた方がいた。
その方の言葉で忘れられない言葉がある。
『でもきっと、私はあなたの気持ちを知ってるわ』
私もお返事を書いてくれた方も、どちらも匿名で。
見てきた景色も、育った環境も違う。
その方が少しだけ教えてくれた世界は、やはり私とは違う世界だった。
普通だったら、会話どころか会うことすらなかった人。
それでもその人は、あなたの気持ちを知っていると言ってくれた。
住んでいる世界は違うけど、私の死にたい気持ちを知っているって。
すごくすごく、嬉しかった。
なんだかすごく嬉しかった。
ただ分かると言ってくれるだけじゃなくて、お互いに違う環境で何が起きているのかも違うのに、それでも知っていると言ってくれたこと。
正直、私よりも辛そうな環境にいる方だった。
私よりもずっと辛くて大変で、孤独で、それでも必死に頑張ってきた方で。
多分、もしも現実世界で会えたとしても、仲良く友達になるとか、そういうのではないと思う。
お互いに住む世界が違すぎて、話しかけることもできないのかもしれない。
それでも宛メという場所で出会ったからこそ、私とその方は小瓶を通して会話をして、死にたいと言う気持ちを共有することができた。
宛メが、私とその人を繋いでくれたんだと思う。
たった1回、匿名という奇跡で。
そのあと、他の小瓶でもう1通その人っぽいお返事をもらったけど、やっぱりどちらも匿名だし、その人かどうかは分からない。
ねぇ、今は生きていますか。
私もあなたも匿名だったので、確かめる術はありません。
これを、見てくれていますか。
見ていなくても大丈夫です。
ただ、私とあなたを繋いでくれた海にこの気持ちを流したかっただけなので。
ありがとう。
あの時、お返事をしてくれてありがとう。
『あなたの気持ちを知っているわ』と、
その言葉に、私はとても心が惹かれました。
あなたがすごくかっこよく見えた。
文字でしか分からないけど、なんだかすごく眩しくて、凛としていて、私の憧れで。
一年少し経ちました。
あなたは今も宛メにいるのかな。
いなくなってしまったかな。
そもそもこの世界にまだ命はありますか。
お互いに見てきた世界が違くて、
育った環境も違くて、
それでもお互いに死にたいと思っていました。
私は今も死にたい。
でもなんだかんだ今も息をし続けてしまっています。
あなたはどうでしょうか。
生きていますか?
死んで、しまいましたか?
まだ辛くて大変なことがたくさんありますか?
それとも、少しだけでも、良くなりましたか?
生きていらっしゃることを前提に話しますが、
私もあなたも、これからどうなるか分かりません。
それでも、あなたと1度、言葉を交わせたこと。
私の気持ちを知っていると言ってくれたこと。
私、それだけで幸せです。
本当にありがとう。
まだまだ死にたい日々だけど、あなたからお返事を貰えることができて良かった。
そして、私とその方を繋いでくれた宛メにも、管理人さんにも、スタッフの方々にも、ありがとう。