碧海視点
4月9日。新学期が始まった。クラス替えが行われるけど、どうせまたいじめられるのだから、大して興味はない。
クラス替えの表を見る。俺はA組だ。
?「見えない…(ボソッ」
碧「あ、さーせん…。」
すぐにどく。言うこと聞かないとめんどくさいことになるから。
?「ありがとうございます」
A組に移動する。と、誰かに足を引っ掛けて転ばされる。チッ、またあいつらか。
モ「トロ~w」
それだけ言うと、去っていく。クソめんどくせえ…。
?「あの、大丈夫ですか?僕、藤咲茜って言うんですけど…おけがは?」
そう言うと藤咲くんは僕に手を差し出した。
碧「ッ…」
せっかく親切心で手を差し出してくれたのに、手を振り払ってしまう。
嫌悪感に苛まれながら、教室に行く。
下校時刻。足首が少し腫れていて、かなり痛い。でも、保健室に行くと、あいつらがからかうからめんどくさい。
茜「大丈夫ですか?」
朝の藤咲くんに話しかけられる。
碧「あ、朝はすみませんでした…。」
茜「お気になさらず!あと、タメでいいですよ。」
碧「うん…。」
茜「足、大丈夫?保健室行く?」
碧「いや、大丈夫。」
茜「そっか。じゃ、湿布あげるから、ちゃんと治療してね。ばいばい!」
碧「じゃなー」
これが、俺と茜の出会いだった。