どんな言葉を吐けばいいのか分からないし、ぐずぐずしているうちに自分の中の容量を突破したなにかが体内を破り出かけて頭がおかしくなりそうになる。
単に機嫌のいい言葉はもちろんとっくに私の中では通用しなくなっていて、そして、でも安っぽい呪詛しか吐き出せなくなった。
言葉が死んでいて、意味あることをなにも言えなくなった自分は生きていないみたいで、それならもう死んだ方がマシかもしれない。
体調が悪いわけでもストレス源があるわけでも生活が困窮してるわけでもないし、激しい動悸がするわけでも全く動けないわけでも幻覚がしてるわけでもない、具体的に落ち込んでるわけでもない、なのに得体の知れない、なにかが、いる。
自分が知覚できないレベルで、なにかしらの整合性がどんどん取れなくなっていく。
恐怖で息ができなくなりそうになっては持ち堪え、それをただ繰り返して、根本的ななにかを掴むこともできないまま「苦しい」と馬鹿の一つ覚えみたいに呟くことしかできない。
何かを喋っても、まるでそれが真の言葉みたいに取り扱われることが苦しい。何を喋っても、戯言として扱われるのが苦しい。本当のことなんてひとつも口に出せていないし、だけど自分はこんな無様なSOSを無意味に発信し続けているだけから。