私は多分恋愛依存症でした。
恐ろしいくらいの毒家庭育ち、そして最初の彼で自尊心がズタズタだったから、というのは言い訳に過ぎないのだろう。
ただ要因のかなり大きな一つであることに変わりはないと思う。
愛されれば自分のことを自分で認められるような気がして、既婚未婚、誰彼構わずすぐ好きになった。それは結婚してからもだ。
愛される妄想ばかりして、片思いばかりして苦しくて、
そしてとんでもないことに依存がひどくなると私は既婚のくせに、相手な男性に好意があることをやたら匂わせたりしていた。
周りの女性たちも私に対して呆れたり、腹ただしかったりしていただろう。いい噂話のネタであり、イタイ人間だったことだろう。それを思うと自分が恥ずかしい。なんであんなに馬鹿げた人間立ったのだろう。
恋愛依存症が治ったのは何がきっかけなのだろう。やはり毒家庭からの解毒が進みきってきているからとしか思えない。毒家庭から逃亡奴隷して二十年経った。
幸せになるには、男女問わず愛されるには、いい人間でないといけない、しかし私は育ちが悪いので人の何倍も努力しなければ。
ぐち、悪口は言わない。
(他人にとって)正しくあろう。
いつもポジティブに。
そうすればみんなから愛されて幸せになれるのだ。そう自分に言い聞かせてきた。
結果として誰からも愛されるどころかどこへ行っても、いじめられバカにされ利用され、
今思えば、そしてますます恋愛依存が進むという悪循環であった。
今は、感情に素直になった。特に、嫌なもんは嫌だ、傷つけられたら立ち上がる、という蓋をして来た部分を自分で感じるようになったことが大きい。昔は、嫌なものでと笑顔で受け入れ、ニコニコ平気なしながらふりをして痩せ我慢していた。
怒ったり愚痴をこぼすと、愛されない、幻滅されると信じて疑わなかったのだ。たとえ心のなかでも。
今、全く恋愛感情はない。仕事でもスポーツでも、何にでも余計なことを考えずに打ち込める。清々しい。こんなにも心が軽く楽になった。