文章を書くのは好きだけど作文を書くとなると途端に苦手意識が生まれる。
多分、自己表現の文章を身近な人に見られたくないんだろう。
へーこの人普段こんなこと考えてたんだーって嘲笑されるイメージが拭いきれないんだな私は。
小説は良い、だって全部創作だから。
感想文も良い、主体は私が選んだ文章であって私じゃないから。
英作文も良い、英語で表現できる意見なんて限られているから。
普通の作文だって良かったはずだったんだ、だって嘘を書いたって読み手には大抵バレないじゃない?
上手な嘘を、つきましょう。
昔はね、別に遅筆じゃなかったんだよ作文も。
それが気付けばクラスで一番遅くなってたっ。
すごくない?小学6年生から高校3年生までクラス替えしまくってるのにほとんどずっと最下位争いだったんだよ。
最早才能じゃん?あー、就活の時とか困りそうだな!まだだいぶ先で良かったっ。
5年生まではそんなことなかったんだけどね多分。
いやまあもしかしたら昔は周りがまったく見えてなかったってだけかもしれないけど。
もしくは中受の弊害?
あなたがこの学校に入りたい理由を綺麗な文章にまとめましょう。
もっと皆様方がお気に召すような内容に変えましょう。
加筆修正何でもござれ。
でもね、加筆修正してるうちに真意なんてもんは消えるんですよ、ええ。
洋画を日本語字幕で見たことがある人は差がありすぎて驚いたでしょう?
字数制限に合わせて心地よい響きに変えるというのはそういうことなのです。
(余談だけどディズニー映画とか聞き取りやすいから違いも分かりやすくておすすめ。あと劇中歌は母音の数を合わせてるらしい、プロってすごいね!)
で、あんま原形留めてない志望動機を上手く言えるよう何回も口に出しているとそちらが内面化されて。
謎の違和感ばかりが降り積もり、気付けば真意が消えていましたとさ。
そんなことで消えるような考えなんて最初からなかったも同然と言えばそうなんだけどねー。
まあ、だからなのか分からないけど作文に嘘を書くことが極端に苦手になっちゃってね。
建前しかなくなったときの虚無感をあんまり味わいたくないのさ多分。
嘘を書かないという選択肢はないのかって?
ないです。はい。
私、そのままの私で戦えるほど素晴らしくないんです。
そもそも今書こうとしているのが高校3年間を美談にしましょうという作文なので、余計書きづらいよね。
正直言って楽しくなかったからね高校。
ここまで来ると最早中受した意味も分からなくなってくるよ~。
あれですね、公立中に進んでいたらきっと私のような人間はいじめられっ子になるのがせいぜいでしたでしょうからそこは良かったと思います。
ええ、本当にそれだけ。
あー、話逸れまくってるっ。
多分こういうのも作文書きづらい要因の一つ。
思考がいつだって縦横無尽に駆け巡っている訳でして…。
そして収拾をつける難易度が上がる。
何だかこれは、上手な嘘以前の問題な気がしてきたぞ?
まあ良い感じに真実を程々に混ぜつつ美談にしとくかー。
願わくば記憶ごと書き換わってしまえ。