「皆の者!静まれっ!!」
王様っぽいのがそう叫んだら、あれだけ騒がしかったクラスの人が嘘みたいに静かになった。
「皆には『ステータス開示』をしてもらう。クリス、方法を教えよ」
そう言うと、見た感じで二十代前半くらいの男の人が出てきた。
「先ほどご紹介頂きました、魔導師師団団長のクリスと申します。皆さんには、『ステータス開示』をしていただきます。方法は『ステータス開示』と唱えていただくだけです」
「ステータス開示」
「ステータス開示」
「ステータス開示」
と、クラスの人が口々に唱えていった。
壁に表示されるステータスは、どれもとても高いものだった。その中でもずば抜けて高いものがいくつか。
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宮崎 麗奈 LV1/2 Rank 1/99999999
job:賢者/学生
筋力:18 耐久:34 速度:56
魔攻:985 魔耐:856 体力:58
魔回:960/960 取得限度4/9999
BP:10 STP:0 SKP:0
スキル:魔法【全属性】(使用者限定魔法以外)・魔法の極み・魔術の真髄・魔法の天才
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広瀬 愛菜 LV1/2 Rank 1/99999999
job:聖女/学生
筋力:9 耐久:56 速度:23
魔攻:72 魔耐:9999 体力:9999
魔回:960/960 取得限度4/9999
BP:10 STP:0 SKP:0
スキル:癒しの光・聖女の護り・支援・魔法(光・聖)
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瀬田 弘達 LV1/2 Rank 1/99999999
job:勇者/学生
筋力:235 耐久:956 速度:968
魔攻:999 魔耐:9999 体力:9999
魔回:999/999 取得限度4/99999
BP:10 STP:0 SKP:0
スキル:聖剣術・魔法【全属性】LV、MAX(使用者限定魔法以外)・アイテムボックス1(80×1000)・鑑定1
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他も凄いっちゃ凄いけど、この3人と比べると霞んじゃう。
「なっ!!」
なんかクリスさん、だっけ?(覚えてない)が驚いてる。
「ランク1の、しかもレベル1で既に騎士団長と同等以上のステータスをお持ちですね…」
「おいっクリス、この、巫坂陸とやらのステータスがいささか低すぎるんじゃ無いか?」
「そっそんなことありません!」
となけなしの反論をしてみるが、あの3人と比べると低く見えるのも仕方ないか。
「貴様のステータスは、その辺の子供と同レベルだぞ」
「なっ‼︎」
「クスクス」
「プッ…フフ」
「クスクス」
「よって、貴様は追放とする!」
王がそう言うと、扉から2人の兵士が入ってきた。
「その者を城外へ連行せよ」
王がそう言うと、扉から2人の兵士が入ってきた。
「こちらに来てもらおうか」
兵士はそう言って俺を扉の方へ連れて行った。扉を通り抜けて扉が閉まったのを見届けたのか、兵士が口を開いた。
「すまねぇ俺もこんな事はやりたかねぇんだ。だから詫びとして、迷宮組合に行って、『ラルガに言われてきた。袋を受け取りたい』って、受付に言ってもらえたら金と魔法玉が受け取れる。せめてそれを使ってくれ」
「わかった。こちらこそ金とアイテムは助かるんだ、ありがとう」
「すまん、こんなことしか出来なくて」
「いや、充分すぎるくらいだ」
この世界や国の情報を聞いているうちにもう城の門まで来たようだ。
「じゃあな。すぐ死ぬなよ」
「あぁ勿論だ。こちらも情報とか助かったよ」