大体この手のメッセージに共感する人は、気に食わない他者を鈍感さんだとかエナジーバンパイアだとか言ってこき下ろすことに、恐ろしいほど抵抗がない。まるで自分だけが腐敗した世界に堕とされたゴッズチャイルドだとでも思っているかのようだ。
自分は正しい。間違っていない。間違っているのはあいつらだ。お前らだ。
そういう考えは『ヒトラーの心』であり、人として恥ずべき事であると自分は小学校で教わった。常に『自分のどこが間違っていたのだろうか』と考える、ガンジーの心を持ちなさいとも教えられた。
傷つきやすい心優しい人を慰めるためのメッセージに罪は無いのだろう。しかし、繊細さん鈍感さんというメッセージが当たり前のように受け入れられている今の世の中には、心優しい人ではなく『繊細なヒトラー』があふれかえっているように思える。
果たしてそれは、生きやすい世の中なのだろうか?