将来の夢は小学校の教師になることだ。
生徒の一人一人の個性を活かすことのできる教師になりたい。
そういうと担任は安心する。主は大丈夫だねって。
ね、先生。一回先生に死にたいってことバレちゃったよね。
私ね、そのとき誤魔化したけど、ずっとずっとずっーと死にたいって思ってたよ。
小学生の時からずっーと。
ごめんね、こんなやつで。
バレてから優しくなったよね。
気のせいかな。
優しくしなくてもいいよ。
自分になんて価値なんてないから。
もうすぐ死ぬやつの価値なんてないよ。
そんなこと言ったら、先生の顔が曇るね。
笑っていてほしいなぁ。
先生、綺麗だから。
大好き。(先生の機嫌のいい時は)
ごめんね、期待を裏切る形になるね。
もとから期待してない?だったら、嬉しい。
先生、いつも言うよね。
出会ったのも何かの縁だって。
これから自殺するであろう生徒を受け持つ縁って何ですか?
まあ、思う存分後悔してくださいね。
先生の悲しむ顔を思い浮かべると、申し訳ない気持ちとちょっと嬉しい気持ちとでごっちゃになります。
この感情はなんだろうね。
将来の夢が決まっていても、やっぱり死にたくなるのはどうして。
本気で頑張れないのはどうして。
人と関わることは自分を殺すことだって分かっているのに、人と関わろうとするのはどうして。
人前に立つのが苦手で、立った瞬間頭の中真っ白になって、声が震えて、足がすくみそうになるのに、教壇に立とうとするのはどうして。
やっぱり教師なんてどうでもよくて、死にたいんでしょ。
そんな奴が推薦受けるなんて笑える。
倍率5倍なんて受かるわけがない。
そんなやつ今すぐ死ねばいいのに。