私は、いつも家族の自慢をする。
機械を愛し機械に愛され、触れただけで大抵の故障やエラーを治せてしまう父親。
漫画家を目指してイラストを練習し続け、今でも時間さえあれば絵を描き、家事も仕事もメンタルケアもできる母親。
いつも幸運でくじ引きや宝くじは大体当たり、成長性が高くて何でも飲み込んでいく弟。
元気一杯オタク全開で少ないお金でも推し活を続けてる妹。
そう、私に自慢できることはないのである。
優秀だったり個性豊かな家族の中で、ただ1人の無能で負の方向の個性の強い私。
弱い犬ほどよく吠えるとは、私に合っている言葉だろう。
自分が何もできないからって、できる人の粗探しして批判する。
でもその過程でその人と自分とにある圧倒的な差を実感して、より沈む。
差を埋めようとはしない。
埋めようとすればするほど差は絶対的で、埋まらないほど離れていると実感してしまうから。
優秀な人を見なければ苦しくないが、私は愚かだから見てしまう。
そしてまるで学習しない。
卑屈になるのだって平常運転だ。
対人ゲーをやるときの口癖はこうだ。
「じゃあ何ができるんだよ私は」
「環境武器」「環境キャラ」「最強編成」
これらが揃っても負けてしまう。
自分の弱さを認識したくないから、弱い武器、弱いキャラ、弱い編成にしてカモフラする。
普通に楽しむのが、いつからできなくなったんだろう。
3DSを開いてはキラキラしていた自分はどこへ行ったのだろう。
どうしてどのゲームでも自分の無能さを認識しないではいられないのだろう。