辺りが夕日に沈む頃。ルジアとオトハは、大きな街のアクセサリーショップにいた。
「ねぇオトハ、そろそろ帰らない?みんな宿で待ってるよ」
「やだー!まだ見る!」
「子供みたいなこと言わないの」
なお、ルジアはチェーンのブレスレットを購入済みである。だからこそ、このようなことが言えるのであるが。
「何で迷ってるの?」
「…これとこれ」
まず華奢な指が指し示したのは、水色の石が付いたアンクレット。淡い色が控えめに輝いている。次に銀色の指輪。派手な装飾こそ無いものの、特殊な魔法で加工されたらしい銀色の花が印象的だ。
「…どっちも買っちゃえば?」
「所持金の問題で」
「なるほど」
ルジアが驚いたのは、オトハが金欠なことよりも、彼女の選んだ品がどれも大人っぽい雰囲気だったことだ。つい最近まで小さな子供だったのに、なんておばさんじみたことまで考えてしまう。
「うーん…ルジア姐さんが買ってあげようか」
「いいの!?」
「なっぱとアレックスには秘密ね」
「うん!」
うなずくオトハの顔は、まだ子供のままだった。
「「ただいまー」」
「おかえりなさい!」
宿の部屋に入ると、なっぱが上機嫌で迎えてくれた。何かと思い部屋を見回す。備え付けの小さなテーブルには、彼──なっぱは中性だが──の育った集落には珍しい料理が並んでいた。どれも、ルジアがよく城を抜け出し姉と食べに行っていたものである。
「初めて見る料理がたくさんあったんです!美味しそうで、ついたくさん買っちゃいました」
「すごく懐かしい。買ってきてくれてありがとう」
早速皿の上の料理に手を伸ばす。タレのかかった串付き肉は少し冷めてはいたものの、郷愁を誘う味がした。
……明日も頑張ろう。
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お久しぶりです!
いや、えー、サボってたわけではないです。
部活が忙しかったのと、風邪ひいたのと、テストと、第一章の構成考えるので忙しかったんです。
にしては内容ペラペラだって?それは言わない約束ですよっ☆
2025/02/02
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