ヘアオイル、ヘアミスト、ヘアミルク、何も使わない。ドライヤーもしない。
髪は雑に一つで結ぶだけ。
すごく楽だ。
前に比べたらツヤツヤではなくなってきている。
ヘアマスクもしていないからね。
前は怖かった。
自分のためのおしゃれじゃなかった。
同じクラスの人がやってるようにやっていただけだ。
目立つのが怖くて。
綺麗だけど、綺麗すぎて浮かない程度に髪をいたわっていた。
朝も触覚をヘアアイロンで綺麗にまとめて、時間のかかるヘアスタイルをしていた。二十分かかることもあった。
でも、それをしてもやってくるのは満足感ではなく、これで目立たないだろうという少しの安心だった。
髪型を何も気にしていない子もいた。数人だけれど。この子は恥ずかしくないのかなと正直心のなかで嘲笑っていた。
昔、クラスメイトに髪を馬鹿にされた。それからとゃんと手入れするようにした。
「変な髪」
陰でそう言われていた。
だからこれまでちゃんとしてた。
でも、怖くてやってるだけだからたのしくなんかなかった。
「〇〇もオシャレに目覚めたんだね」
友人や家族に言われても曖昧な返事しか返せなかった。
前より、少し気が楽になった。
変な髪と言ってきたクラスメイトとは、もうすぐクラス替えがあるから別のクラスになるかもしれない。
お金と時間を大量に使った。陰口を言われないためだけに。
どんな自分でも「かわいい」「いいと思う」「似合ってる」。そう言ってくれる友人を大切にしたいと思った。
まだ陰口は怖い。でも、それよりも自分の気持ちを大切にしたい。
悔しくてまた泣いてしまうかもしれないけれど。
自分の髪は好きだ。
だから私は、自分を大切にする。
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