これから、俺が今日の習い事に行く時にいっぱい思ったことを一気にそのまんま書きます。
誰に向かって語りかけてんだよこいつは、と思うかもしれませんが、遠目に見てあげてください
ーー
退部するって言ったんだしもう終わればいいじゃんね。
金の話はどうでもいいって今更何のつもりだよ。
ついさっきまでは
「勉強しないならこんな高いお金払って私立なんて行くな、公立の中学なんてそこにあるじゃん。遅刻ギリギリで行って、遅刻して…そんななら公立行け。そんな金の余裕もないし」
ガチで何のつもり？
俺の家庭がある程度金持ってる家であることぐらいわかってる。
もしもそんなにお金がないなら、今の家には住めてないだろうし、私立も行けないだろうし、留学行きたいなんて平気で言えないし、部活も入れないはず。
なのに何で。今更。
「お金のことはどうでもいいの！そのね、ママは『 本 名 』の飽き性だとかそう言うのにうんざりしてるのよ！」
うるさいな。
「こういうんじゃどうせ大学も受かんないんだろうね。知ってる？『成績がいい子はきっと辛いことにも我慢して、楽しい方に甘えず自分に流されない子なんだな』って印象を受けて大学に入れるのよ」
お前大学…短期のやつ推薦で受かっただけでよくしってんなそんなこと。
もうなんなの？
俺は何？我慢しつづけなくちゃいけないわけ？
でも自分だけじゃないのもわかってる。
なのに何でそんなこと言うの？思うの？
こんなちょっとした些細なことでもう死にたいだなんて言わないって決めたばかりじゃないか。
消えたくないし死にたくないよ、だって習い事のとこにいる唯一の男子は前俺に『好きだった』って言ってくれたもん。
今でも名前呼ばれたらどきっとするし、机が向かい合ってるから目も合わせたくなる。
でもね。でもね…
きっとダメだよ、こっちに来たら。
共依存しちゃう。
この人だったら言えるかもって言って
何度別れたか？呆れたと言われたか？
怖いよ。怖いんだよきっと。
幼馴染だし結構モテるイケメンだから俺だって捨てたくない。
簡単には捨てられない。
でもそいつ、中学で付き合ったんだってさ。
俺は私立行ってるけどそいつは公立だ。
学校違うからそりゃあわかんないよ、そっちの恋愛事情なんて。
あー。そうなりゃあ、死ねるよね…。
死ねる…勇気ある…？
…ない。
怖い。
顔もいい、英語もそれなりにできて、運動もとりあえずはできるし、成績も人並みにはある。
人付き合いもかなりいい方。自分から壁を作ってしまうタイプではあるけど、
面倒見がいいタイプだから幼稚園児みたいな性格してるやつはもってこいの人材だよな。
そうやって上手く利用されるのが苦しくて
…………利用される…？
違う、勝手にそう思ってるだけだよ。
利用なんかしてない
多分…好かれてるだけだろうな。
でももうそんな幼稚園児の先生なんてできない。
メンタル落ちたし、ストレスも溜まる。
大体決まって駄々をこねるのが得意な人は幼稚園児レベル。偏見だけど。
だからいつもそいつと遊びに行くのはめんどくさい。正直、ね。
俺の意見は言っても多分通らない。だから押し倒して相手を優先する。
しょうがないんだ。それぐらいしか。方法がない。
「おねがぁい」ってよく言ってくるもんね。
「自殺」じゃなければいいのかな。
「他殺」だったらそいつらも「そっか、それは仕方ないよね」って
言ってくれるかな。
その駄々こねるやつも実は受験期に自殺未遂がどうのこうのって言ってて(後から聞いた話だけど)
だから自殺とか言ったらどうなっちゃうんだろう？
でもいいよ、あんたには彼氏がいるでしょ？そいつにずっと駄々でもこねてろ。ハグでもしとけ。
死にたい、でも生きたい。
この趣味と特技と体を変えずに、友達だけシャッフルして欲しい
そんな欲なんて通るわけないのにね。
習い事終わって帰ったらレグカしーよっ
何度通り魔殺人に会えばいいと思ったか。
何度誘拐されてそのまんま死ねればいいと思ったか。
何度今大地震でも起こって瓦礫の下敷きになって死ねればいいと思ったか。
何度交通事故で死ねればいいと思ったか。
何度この交差点に飛び込もうとしたか。
何度この交差点に突っ込もうとして足がすくんだか。
何度この雨が酸性雨であればいいと思ったか。
何度死ねればいいと思ったか。
もう大っ嫌いだ。
赤信号で止まってしまう自分も。
この世界も。
みんな嫌い
「雨急にすごくない？やばいよねマジでw」
あ。
「いやそれな、」
俺が求めていた声なのかもしれない。
下手したら今飛び込もうとした時に。
「今日サボりに行きたいな、これからどっか行きたいね」
「いやダメでしょw」
そう笑ってくれた。
なんか髪型クズ系ウルフになった？
似合ってるね。
俺はもっと襟足長いウルフだけど
優しいな、この声は。
抱かれたい。
でも…
付き合ってんでしょ。
……いつ死ねばいい？
死ぬ機会が欲しいな…
また失っちゃったよ、死ぬ機会
傘を閉じて習い事の教室に入った。
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