好きになった人はゲイでした。
好きになったのはそのことを知った後だった。
友達に話すと、あなたらしいねと言われた。
男の人が好きとか、そういうことじゃなくて
その人自身をちゃんと見てるんだねと言われた。
でもそれは違う。わたしじゃなくて、その相手がそういう人だから。
オプションじゃなくて、その人自身をちゃんと見て
認めて叱って愛してくれる人だから、
だからわたしもその人自身を見ることができた。
本当に素敵な人なんだよ。
自分がゲイだということを茶化したり卑下したりするのを聞くのがかなしかった。
そのときにちょっとかなしい目をするのが寂しかった。
あなたはあなたで素敵なんだからそんなふうに卑下する必要なんてないのにってずーっと思ってた。
わたしなんかにこんなこと思われたって
救いにも喜びにもならないだろうけど、
あなたがゲイだということも含めて、
ぜんぶひっくるめてわたしはあなたという人を好きになったし
とてもとても尊敬しています。
本当に素敵な人です。
わたしにとってはまだまだ遠い存在で、こんな年下のやつの気持ちなんて
ぜったい届かないし届けられないから
せめて誰かに拾ってもらって、また海に投げ返してもらえますように。
いつか時効がきたら、直接伝えられればいいね。