亡くなったじいちゃんの日記を見つけた。
まぁ日記というよりは「活動記録」と旧字っぽいフォントで刷られている、古めかしい紙の束に日常を綴ったもの。
私がたまたま見つけた1枚は、私が中学生一年生のときの日記だった。
この頃じいちゃんは90歳を目前にしていたと思う。
達筆すぎて読めない、という部分もあったが、
「◇◇(兄1)と△△(兄2)と○○(私)が通知表を持ってきた」
「◇◇は高校でも努力を怠らず、生活態度も先生に評価されているし感心である」
「△△は◇◇、○○に比べれば勉強は苦手なようだが、部活についてはめざましいものがある」
「○○には驚いた。どの教科でも手を抜くことなく学年1位となっている」
「兄弟みな良いところがあって大変誇らしい」
「子のいない自分にとって、孫たちの成長が生きる糧である!」
少し噛み砕いたがそのようなことが書かれていた。
私には諸事情あって祖父母がそれぞれ3人ずついる。
詳しいことは言えないが、合計6人の祖父母の中でこのじいちゃんだけが私たち兄弟と血が繋がっていない。
だけどじいちゃんは孫として、と言うよりも我が子のような接し方を私たちにしてくれた。
私が小さい頃、肩車をしてくれたじいちゃん。
買い物や温泉に連れていってくれたじいちゃん。
下手くそな似顔絵を喜んでくれたじいちゃん。
学校でブスなど言われ泣いていると、世界一可愛いと言ってくれたじいちゃん。
私の花嫁姿を見るまで死ねないと言っていたじいちゃん。
日記は亡くなるほぼ2年前のもの。
その1ページだけクリアファイルに入れて、一人暮らしの家の棚にそっとしまっている。
じいちゃん。
じいちゃんがいなくなってからもう6年が経ちました。
高校の入学式の制服も成人式の振り袖も卒業式の袴も、家を出るときに着ていたスーツも仏壇の前でお披露目して見せたけど、ばあちゃんと一緒に見てくれたでしょうか。
結婚の報告は…どうかな…(笑)
気長に見守ってやってください。
また年末に行くね。