昔の自分の話。
沢山の人と体の関係を持った。
体を差し出すかわりに、愛が返ってくるのを待っていた。
誰も愛を返してはくれなかった。
間違いには長い間気づけなかった。
風俗店で働いた。
風邪で熱があったある日、熱があるのに気づいたお客様がいた。
風邪をうつしてしまいますね、ごめんなさい、とかそんなことを言ったら、そんなことより君の体は大丈夫なの?と言われた。
不意に涙が出た。
私は、ずっとずっと、誰かにそんな風に労られることを待っていたんだと初めて気づいた。
涙はなんとかごまかして、精一杯接客した。
それは十代の頃の話。
社会人になってから体の関係を持ったのは、今の主人だけ。
今は、もっと自分を大事にしてあげれば良かったと思っています。
若い皆さんにもそうして欲しい。
男の人に、いくら体を許しても、それによって愛が返ってくるわけではないよ。