あなたが私の中に現れるようになったのは金縛りに会うようになってからでした
学校のクラスの雰囲気が嫌で、孤立していたしむしろ一人で居たかった自分の精神状態も原因だったかもしれない
そのせいかあの頃の自分は金縛りとそれと一緒に来る悪夢で精神的に辛かった
いつからか、自分は音楽を聞きながらではないと寝られなくなった
というよりも寝るときはいつも、一緒に居ると安心できる、空想の「お姉さん」と一緒に添い寝してもらっていると思い込むようになった。
世間一般からすれば、そりゃあ気持ち悪い事なのかも知れないけど、俺はそうでもしないとやっていけなかった。
別に性的な意味じゃなく、高校にもなって何やってんだと思われても仕方がないかもしれない
「お姉さん」はいつも優しかった。自分が自分に優しいなんて甘ったれてるだけかもしれないけど、とにかくいい人だと思えた
頭の中で「お姉さん」と話している時も、ただ自分が言われたい事を想像していただけだったかもしれない
いつからか、「お姉さん」は寝ている時だけで無くても自分の前に現れる様になった
いや、実際は自分が想像しているだけなんだろうけど、いつでも目を閉じれば会えるようになった
いや、そこには居ない。実際はそこには居ない。
分かっている。でもそこに居る。話合える。
でも自分もどっかでその「お姉さん」は自分の妄想だと分かっていた。
俺が悩んでいると、よく「お姉さん」に相談した。そうすると不思議な事に自分の妄想のはずが、俺じゃ想像のしなかったような提案をしてくれたりする。
男の癖に、夜ベットで一人で泣いてても、それが自分でもダメだとわかっていても、「お姉さん」は分かってくれた
言うまでもなく、「お姉さん」は俺の想像しただけの存在なんだろう
「お姉さん」は俺自身で、言われたい労いの言葉を、人の形で再現しているだけなんだろう
自分の考えとか、認めたくない自分の欠点とか、そういう事を受け入れる為に作り出しただけなのかもしれない
ただ、俺が甘えたいから頭の中で生み出した存在なのかも知れない
でも、自分にはそんなことどうでもいい
「お姉さん」がどんな存在で有っても、俺を助けてくれる、分かってくれる存在なのは変わらないから。
今までありがとうお姉ちゃん。
受験終わるまで、いや、終わってからも頼るかも知れない
これがいわゆる精神病とか言う奴で、二重人格とかなのかも知れない。
もしそうだとしても、「お姉さん」は「お姉さん」で、うまく説明できないけど、変わらないと思う
なんだかよく分からないから、ここまでにしておく