誰も私なんか見てくれない。誰も私になんか興味はない。私なんかよりも、ずっとずっときれいで、ずっとずっと優秀なお姉ちゃんを見る。別に、それはいいんです。我慢できるから。でも、なんで、なんでお母さんは目を合わせてくれないんだろう。なんで、お姉ちゃんにするみたいに、ギュっと抱きしめてくれないんだろう。
・・・理由ならもう、とっくに知ってるのに、理解しようとしない自分がいる。お姉ちゃんに向けられるような笑顔は、自分に向けられることがないと、信じようしない自分がいる。こんなことなら、知らなきゃよかったのに。私は、一人でいればよかったのに。
なんて。後悔して、「死にたい」って思うのに、痛いのも、苦しいのも嫌だから死ねない。そして、「私は生きている。存在している。」って確かめたくて、今日も刃を腕にあてがい、滑らせる。
少し痛いけど、できた傷から真紅の液体が出てくると安心すると同時に落胆する。「あぁ、私は今日も死ねなかったんだ。」と