悲しみを乗り越えることが、今のあなたには必要です
そう言われた
でも、悲しみって何だろう?
小さな悲しみも、大きな悲しみもたくさんあった
今年だけで考えても苦難の数々だったし、痛いことも悔やむことも切ないことも多々あった
大きな怪我をしたし、大切で大事な家族も失った
大好きな場所だって無くなると分かったし、それに対してなんにもできない無力さも知った
そう言えば、今年は何をしてきたんだろうか?
それが答えられないことが私の悲しみ?
去年の…その前の年も、その前だってずっと
ずっと思ってきた
何もできない自分を変えることができないことが悲しいんだって…
不器用だって言われ続けて何かをすることが怖くなった
言い訳だけが上手くなって、成長する機会はいくらでもあったのに、怯えて逃げていた
本当にやりたい事に失敗を恐れて嫌だと答え、本当にやりたくないことは失望されたくないから受け入れるだけの毎日
何回、したいことを断わっては一人で泣いただろうか?
でも、これは私の天の邪鬼という気質が招いた結果であって、悲しい出来事とは思わない
じゃあ、私の乗り終えなくてはならない悲しみって何だろう?
怪我は治った、家族の死は確かに悲しい出来事だったけれど、私は一緒にいた時間を後悔していない
自分の無力さや不器用さなんて、幼少期から分かっていることなんだから、今更、悲観したところで仕方がない、と思いたい
天の邪鬼だって、いつかは素直になるだろう
…この無気力感を引き起こしている悲しみを本人が理解できていないなら
乗り越えるべき悲しみは本当にあるんだろうか?