恋をすると
汚い感情が出るという
僕も知ってる
よく知ってる
所謂修羅場が大好物で
それを喰う為に恋をした
勿論沢山頂いた
沢山のヒトの涙も
沢山のヒトの想いも
とあるヒトは言う
「君は罪人だね」
キミも僕の檻に入ったヒト
一度は僕も愛したらしいヒト
憶えてないけど
嘘みたいな夜とか
嘘みたいな朝とか
多分沢山有ったのだろうね
憶えてないけど
愛してたよ
本当に
でも君は違ったんだ
馬鹿馬鹿しい話だね
僕の味に飽きたのでしょう
幾ら喰われても構わなかった
寧ろその歯型が愛しくて
君は冷たくなった
僕に飽きたのだと
鈍感な僕でも気付いたさ
巧妙な君でも隠せなかった
否、隠す気も無かったのかな
今は愛する人がいる
これは愛なのだと
恋ではないのだと
実感できるそんな人
もうキミの場所は無い
お願いだから
出ていけ
君は綺麗だ
心が綺麗だ
キミは汚かった
僕もだけれど薄汚れていた
同じ純度だった
汚かった
けれどその汚れがこびりついて
キミも同じようだけれど
忘れられない
誰と寝ても
誰と笑っても
誰と生きようとしても
キミと君が忘れられない
愛してるのは確かに君なのに
キミが忘れられなくて
過ちだったと知っているのに
瀕死まで傷つけ合ったのに
逃れたのは僕なのに
これで良かった筈なのに
過去の想いは良いとこ取り
美化
知っているのに
もう手に入らないと知り
更に焦がれるように
だから
愛する君よ
僕を抱きしめてください
悪魔に惑わされぬように
今すぐ
僕を抱きしめてください