残念な失恋のお話。
執着して、無関心を突きつけられ、傷付いた
そんな前の恋人を忘れて前に進むと決めた。
そして出会った人。
ひと目見たときから好きだと思った。
実際に理想の人だった。なにもかもが。
運命とかいうもの存在するのではないかこれは
とか思ったのは短絡的な脳みそ。
彼女がいないっていうのはみんなに吐いているらしい嘘で
いらっしゃった彼女さん。
運命なんて結果論ですね。
こっちの好意に気付いていたんなら
彼女いるって言ってくれてよかったじゃん。
そしたら、なんとか、早い段階で諦められたのに。
ここまで好きになってしまった上に
惨めだ、惨めだと落ち込むわたしに
「ごめんね、情けない」と言って
慰めかお詫びか
軽率に頭や手や肩に触れてきて
わたしが触れるのも許して
わたしが抱きしめてと言ったら抱きしめて。
その手つきはまるで愛おしいかのよう。
「次行け」
とか言いながら頭を撫でられても
馬鹿だろこいつ、行けるわけないだろ。
というか、女慣れてないとかも絶対に嘘だ。
誰にこのことを言っても
「自分に酔ってる悪い男だ」
と言われる。
そんな人に惚れてしまった。
わたしは残念な女だ。