どんなに考えても悩んでも
僕とあなた達は交わらない。
わかっているんだ。
理解しているんだ。
だから
どうってことない。
僕は人の良いところしか見ない。
人の"影"を見ようとしない。
一番卑怯で
一番弱い。
優しさだけ振りまいて
自分はどうなの?
良い面してるだけ。
だってそれで事足りるんだ。
僕とあなた達は交わらないから。
それなら醜い所なんて見たくないでしょう。
見なくたって良いでしょう。
適当な言葉浴びせて
すくすくと育てる植物農園。
紅色の花弁だけを見つめて
茎についたアブラムシは見ない。
「こんな純粋な子に話すことじゃないよ」
純粋な子?笑えるね。
この何1つない私を純粋だと言うの?
嘘よ。
嘘ね。
嘘だわ。
こんなひん曲がった僕が純粋だなんて。
僕が他人の悪口を言わないのは
他人の興味がないから。
僕が他人のいいところしか見ないのは
その方が楽だから。
嫌なところがない人間なんていないんだ。
なら
僕はどうしていけばいい。
一緒にいて
相手の後ろにアブラムシが見えない人は
どこにいる。
いない。
いないよ。
いないんだ。
だから僕の理想には届かない。
だから僕の世界には入れない。
だから僕は平らなまま。
何の起伏もない。
友達っていいよね。
いいもの。
漫画で読むとすごくかっこいい。
漫画っていいな。
ななしさん
私は、アブラムシを見ないようにするんじゃなくて、アブラムシがいるのを見てても何も言わない人です。悪いところなんて見たくない、見ないようにしてても見えてしまう。これも苦しいものです。
理想を持っていられるのは強いですね。理想なんてもの持ってたら、1人になって、苦しくなって、壊れそうになって、退屈になって、何も感じなくなりました。だから私は、理想なんてもの捨てました。捨てずに持っていられるのは、あなたが強いから。世界を作れるのは、あなたが豊かだから。これからもっと求めればいい、望めばいい、理想を持って、自分の世界観に合う人を探せばいい。
大丈夫、あなたはどんな未来が自分を待ち受けているのか、世界がどれだけ広いのか、自分自身がどんなに素晴らしいものを持っているのか、まだ十分に知れていないのではないだろうか。
一生をかけて知ればいい。