キャラクターを作ってお話を書いてるオタクの話。
”自己が入ること”が怖くて、自分とかけ離れたキャラクターしか書かなかった。
キャラクターに与えた"弱さ"も、遠くから見ていられるような、そんな弱さだけを与えていた。
例えば「弱虫だけど蟻一匹も殺さない優しさをもつ少年」とか。
しかし、話を書いていくうちにストーリーの流れとしてどうしても”とある要素”を加えたキャラクターを出したくなってしまった。
「昔から友達ひとり作れない嫌われ者の青年」を主人公の仲間に入れて、そのキャラクターが主人公たちと仲良くなっていったら面白いな。なんて軽い気持ちだった。
しかしここで問題がおきた。「友達なんていらない」と何食わぬ顔で言う"彼"を描写しているうちにこちらが涙してしまったのだ。
求めても求めても決して叶うことなく、求める気持ちを封じ込めた先の悲痛な声。その痛みは、自分がずっと蓋をしてきたものを開けてしまったみたいで。
だけど自分に友達は居る。数人だけどいる。なのにどうして涙が止まらないんだ。
クラスメート全員に2年間無視された時期が効いているのかな、と思った。だけどそれはもう昔のこと。夢にでも見ない限り思い出すこともないこと。
そして、"彼"が主人公たちを遊びに誘うシーンになると涙はピークに達した。視界はぼやけてしょっちゅうメガネを拭く羽目になった。
最後のシーンで主人公たちと仲良くしている"彼"を見るとなぜか別の意味で涙が止まらなくなった。
お話を書く上では、やっぱり己を癒やしてからのほうが良いのかなと感じた1週間となった。
公開していないからまだいいけど、書き直さないとな。これじゃあ単なる自慰行為だ。
乱文失礼しました。