叶うわけもない恋の対処がわからない。 こうしている今も会いたくてしょうがない。 夢に出てくるたびに寂しさに苛まれ、自傷したくなる。
相手は親ぐらい年上で、教師。 卒業を間近にして、告白する勇気もない。 相手は教え子に手を出すのは不謹慎極まりないと公言している。本心がどうであれ、それは社会的にも、私の信条的にもごもっともだと言える。
どんなところに惚れたか、ときかれると、いろんなものが上がる。 尊敬できるし、気遣いもできる。 性格的に意地の悪い部分もあるけど、そこすら愛おしい。 私に対する態度は、もちろん仕事の一環としてそう向けているだろう。
対する私はどうだろう。 社会的にも認められているわけでもなく、なにか取得があるわけでもなく、人付き合いも下手くそで、ぶっちゃけ私が逆の立場なら死んでもごめんだ。
でも、時折見せる優しさに夢を見てしまう。 人に優しくされているという感覚に襲われて、頬が緩む。 誰にでもそうかもしれないし、逆に距離を置くという理由でかも知れないのに。
周りにも、もっと現実を見ろだの、夢を見すぎだのと囁かれるが、抜け出せない。 その夢を壊したくないが故に、玉砕覚悟で告白に挑もうなんて考えられない。
この人とだったら不幸になってもいい、がよくわからない。 この人が苦しんでいたら助けたいし、ひどいことを言われればもちろん傷つくだろう。 でも、この人と苦難を乗り越えられるかと聞かれても、想像がつかない。 飢えても、社会的に死にかけても、この人と笑っていられるかなんて、わからない。
ただ、私は今その人と話すのが好きで、その人が写っている写真を見るのも好きで、その人が夢に出るくらい好きだということ。 私は、その人をとても尊敬していて、人生の中でとても重要な人物として捉えてしまっている。
仮に、私がその人を受け入れられても、相手はそうとも限らない。 なにかしら後ろ指をさされる私を、受け入れるのは難しいだろう。 ここまで書いて、障害のある恋ほど燃えるという言葉の意味を少し理解したかもしれない。
もう好きで好きで、軽く依存じゃないかと思うほどすきで、こんなに恋って疲れて、思考を埋めつくすなんて思ってなかった。 少女漫画みたいになると思ってた。 実際は、ものすごく失礼な生徒があたかも友達みたいにタメ口で話しかけ、ちょっかいかけて遊んでる裏で、匿名でぐちぐちと思いを募らせている。
放っておけば、いずれ消える思いなのだろうか。 燻ったまま、引きずって生きていくのだろうか。 それとも、後悔して忘れようとするのかもしれない。
私を誰も知らないところじゃないと言えないなんて、弱いのだろうか。 笑われてもいいから、すこし見られたいのかもしれない。