悩み相談を受けることが多い。これからもこの相談室は続くのかもしれない。でも私は誰にも何も話せない。そろそろ限界が

悩み相談を受けることが多い。
皆切羽詰まって、土曜日の午前中や平日深夜に連絡をくれる。
友達とのトラブルとか浮気をしてしまったとか好きな人とセフレになってしまったとかもう死んでしまいたいとか。
大体皆、誰にも言わないでと前置きして話を始める。私は、どんな話をされても絶対相手のことを否定しない。

話してくれて本当にありがとう。辛かったよね。話すのに勇気が必要だったよね。自分のことは自分がもう十分責めてるよ、もう責めなくていいんだよ。私はあなたの味方だよ。何度も何度も繰り返す。
肯定して、話したいだけ話してもらって、過去は過去、これからの未来を変えようと状況打破のための策を一緒に考える。
こうしてみるのはどうかな？私の考えだから、これが絶対じゃないよ。腑に落ちないところあったらごめんね。これはできそう？難しかったり嫌だったら、別の方法考えよう。
電話でも対面でも最後に必ず、いつでも連絡してね、私なんかでよければ、私のできることをしてあげたいから。なるべく沢山いいことがありますようにと大体そういう内容のことを伝える。
話をしてくれた人は皆必ず途中で泣く。辛かったんだろうと思う。
そうやって話を聞いてきた友達は皆幸せになった。
付き合う前から相談に乗り続けていた子はこの春に結婚した。もう死にたいと途切れることのないメッセージと山のような着信履歴を残していた子は今月社会復帰した。男なんて知らなければ良かったと深夜3時に泣いていた子は先週婚約した。
全部が自分のおかげだとは思わないが、彼女たちの心を軽くすることはできたかなと思う。これからも相談内容を変えてこの相談室は続くのかもしれない。それか、もう必要ないのかもしれない。必要なくなるのが1番嬉しい。
どうか皆幸せになってと願っている。

でも、私は逆に誰にも何も話せない。
片思い相手の話すらできない。去年性犯罪に遭ったこと、ここ数年ふらっと旅に出るのはいつもマックスに達した自殺衝動からだということ、自分のことを大切にできないこと。自分の幸せなぞ全く想像できない。昔は確かに、人生の意味を死ぬ前に見つけられたらいいな、誰かと添い遂げられたらいいなと思っていた。誰かにいいなと嫉妬心を抱くことがあった。これが食べたい、あれが欲しい、こんなことをしたい、そんなことたくさん考えていた。昔あったそのためのスペースは何もかも全部空っぽだ。何だか意味が分からなくなって、集めてきた趣味のものも捨てた。悲しくはない。私は皆と同じ人間じゃないから、皆と同じように生きることを許されない。醜い別の生き物だ。
そう考えていることが分からないようにいつもへらへら笑い、ダメ人間だから悩む資格もないよと話す。皆からは奔放すぎる変なやつだ、頭がおかしいと笑われる。

このスタンスを取り始めて4年目になるが、そろそろ限界がきそうな感じだ。夜眠れず、回らない頭で常に自分のことを死ねと思い続けている。雑音がうるさくてもう無視できない。
これまでSNSにも日記にも何も書かずにやってきた。今も自分にこんな話をネットの海に流す資格があるのかどうかと思っている。でもこのままだと明日、ふらっと家の近くの線路に立ち入ってしまいそうでヤバい。周りに迷惑かけてしまう。
ここに書けば、書いてしまったことでまたこれからもこれまで通りやり続ける理由ができる。私は誰かにこんな胸の内を吐露する資格なぞないのにこんなことをしてしまった、せめて罪滅ぼしに人の話を聞かなくてはいけない。これまで通り。頑張ります。