優先席に座っていたら、出発ギリギリで乗り込んできた人たちが人をかき分けて入ってきた。隣におじいさんが一人座った。その人には連れのおじさんが2人。電車がちょうど動き出した。わたしの前にも人が複数人立っているし、急行だから電車は凄く揺れていた。あと、一駅しかのらないし、いま席を譲ったりして立つのは前に立っているひとを押さないと無理だったので、そのまま座っていた。
しかし、電車が動き出すと、おじさんたちが「ここが指定席って書いてある!老人や病気のある人や妊婦が座るんだ。この人はきっと妊娠しているんだな」と大きな声でわたしを指して口々に言い始めた。「妊婦には見えないけど、妊娠してるから座ってるんだよな」「人のルールが分からないんだから狸が人に化けているんだ」など散々なことをずっと大きい声で言っていた。
わたしは、電車が混んでるんだから優先席に座るのは仕方ないし、そんなに座りたいなら出発ギリギリに混んでる車両に乗り込んで来ないで、次の電車を待ってればいいと思った。あと疲れていたのでその人たちの態度や性格の悪さにイライラしたし、私は狸だから何言ってるのか分からなくて無視して目を閉じることにした。
結局次の駅までずっと私の悪口を言っていたが、次の駅でその人たちも降りていた。なんであんな言われを受けなければいけなかったのか分からないけど、もう優先席には混んでいても座らないようにしようと思ったのでした。