未経験の職について半年が過ぎ
このまま1年、無事に勤めることができるかな
そう、淡い目標を胸に秘めたまま
毎日毎日、仕事でミスをしては注意され
(成功するのが当たり前)
うまくいかない事を懺悔して
(いつかは出来ると現実逃避)
職場の人達はとても仲が良さすぎて
(わたしの居場所はありません)
もう何十年も一緒にいるんだって
(もはや同僚じゃなくて、家族だろ!)
自分から話しかける勇気もなくて
(受け身で待っていても無駄)
話の輪に入れないまま時だけが過ぎて
(仕事が出来るようになれば、改善されるはずと夢だけみて)
………知らず見ないふりのあいだに、全員から嫌われてしまいました。いつから愛想をつかされてしまったのか、気づいた時にはもう遅い。
誰にも相談も、話さえ聞いてもらえない。
わたしは一人ぼっちの馬鹿な人間です。
話しかけにくい、忙しそう。
何を話したらいいのか、喜んでもらえるかが分からない。必要最低限のマナーさえ、こなせなかったわたしは、社会人としても人間としても最低の最悪です。
そのことを言われるまでは、気づけなかったわたしは生きる価値がありません
教えてくれたお局は、言いました。
この仕事をしていてお局は楽しい、お局の天職だ。けれど、貴女は違う。いつも無表情で感情が見えないのに…嫌そうに仕事をしている。担当してもらうお客様が可哀想よ。
……貴方は貴方の天職があるから、それに転職しなさいと。
お局は就活地獄を知らないのか!?
地獄のレパートリーに加えてもいいと思える地獄なんだぞ!?
内心、いくら喚いても言葉にでるのは「はい」という言葉だけ。その間もお局ターンは終わりを見せない。
人数が減ると、他のお局の負担が増える。いやいや、貴方がいない方がスムーズよ。いるとペースが乱されるし、こうして欲しい時に動かない。頑張ってついていこうとしてるのはわかるけど、全くついていけていない!ここまでスローな人は、勤めてきて見たことがない!
ナチュラルに突き刺さる歴代ワースト1
私は仕事できない人間ランキング1位……
お客様は不安を抱えながら、来ているのに和ませる会話の一つも出来ないだなんて…貴方はお客様に返事さえしてないんじゃないの?そうですと、はいだけじゃ駄目なのよ!
はい、そうですね。
としか言えていない現実。
心の声が聞こえたのなら……やっぱり、聞こえなくていいです。
早く退職しろ、自分から!というお局の幻聴が……とある事件をきっかけに、私にだけそっけない対応をしてくれる上司に
どう、退職の言葉を切り出せばいいのか。
自分で自分の首を締めながら、退職という言葉を口にすれば…………………………
刺客お局を差し向けてくれた上司は
きっと「給料泥棒がいなくなる!ようやく退職する気になったかしめしめ」と内心喜んでくれるでしょう。
入社当初の期待に満ちた眼差しを送ってくれた上司はもう死んだ。私という人間失敗作を何かの間違いで採用して、さぞや後悔した事でしょう。
今や残された道は自主退職一択のみ。
唯一、許されたその道を退職願と退職届を両手に装備して…明日こそは言うんだ、言わなくちゃいけないんだ!?
それが私に許された最期の期待なのだからー
拝啓、躁鬱病の父と母へ
私ももうすぐその場所へいくことになりそうです。どうして、どうして、わたしは生まれて生きてきてしまったのでしょうか。私は死にたい、貴方たちより先に。でも、次の人生も命さえいりません。
わたしは感情も命もない無機物…どうせなら、最新型のゲーム機に生まれたい。