自意識とは別に、集合意識がある。
ワクワクする、これは集合意識の知らせ。
いつもチラついて気が重くなる陰、理想。
初めからずっと側にいるはずなのに、
近付けない。苦しい。その理想は全く
見当違いではないか。分からない。
集合意識からやって来るもの、神が用意
してくれたかのような息を呑む美しい瞬間。
あるいは、殺したいと望む果てしない憎悪。
共に無尽蔵のエネルギーが体から溢れてくる。
理想とはこのエネルギーから生まれるもの。
歌。漢方。愛。でも現実は、音程を外す、
リズムが悪い、声量や声色がバラバラ。
信用してもらえない。愛する人が側に
いない。ここで諦めるのか。信じられない
まま。このちぐはぐは一体何を意味している
のか。自分を愛することができているか。
この理想と真逆のことが起きている自分を
悔しくて悲しくて情けなくて責めている、
憎しみすら感じている。もしかしたら、
逆なのかもしれない。自分の中の憎しみを
受け入れていないから、自分を愛すること
ができず、理想と反対の現実として外側に
現れる。自分の中に怒りや憎しみや孤独が
あることをそのまま許します。
美も狂気も日常の空間にひっそりと佇んで
いる。それを切り取ったものが芸術である。
私は芸術のエッセンスである集合意識(自分
の中にある美と狂気)を自意識で掻き乱して
台無しにしてはいないか。美と狂気の入り
混じったのをまっすぐに見つめる。そこには
何があるか。