朝目が覚める。体が重い。ここ1年毎日そうだ。会社を辞めて4年。
生きる目標もなく就職もせず毎日を無駄にしている。
子どもの頃は世界中を旅してみたい海外で働きたいそんなふうに夢を見ていた。
けど現実は違った。地元の物流会社に就職し精神を病みおかしくなった。働いていた時の記憶は無くなり泣いていたことしか思い出せない。
仕事を辞めてからも2年間の記憶がない。働いて稼いだ200万円が何に使ったのか思い出せないで消えた。
また、昔好きだった物への興味が悉く無くなった。世の中のほとんどは他人事だ。そう思うようになった。
スポーツ結果がどうなろうと自分には何の関係もない。映画なんて無駄の極みだ。お金を払って時間を買う。それが作り物なのに。
もう自分には娯楽を楽しむことができない。そう断言できる。
最近中学生の時の夢をよく見る。きまって当時好きだった子がでてくる。
自慢じゃないが小学生の頃は秀才として評価されていた。
しかし中学に入ってからは逆に学年の学力最下層になった。
理由は簡単。家庭に問題があったからだ。親がとにかくだらしなかった。それも両親そろって。
家は物で溢れている、夕食は21時...枚挙に暇がない。そして子供の自分には異常に厳しかった。
自分の人生。できるなら親のせいにはしたくない。
それでも親に責任があったと思うし、今なら上手く処理できるとしても当時中学生の自分には無理な話だ。
夢に出てくる好きな子は学校指折りの天才だった。
同じ小学校だったので小学生時代はよく話したりもしたが、中学に入って自分が落ちこぼれてからは一切関わりが無くなった。
なんで好きだったのか。頭がよかったから?違う。前向きな性格が好きだった。好きであったし憧れでもあった。
自分もああゆう人間になりたいと思った。
しかしそれは無理だった。自分がなりたいと望むほど、それとは正反対の性格になっていった。
好きだった子が夢に出てくるたびに自分の不甲斐なさに泣けてくる。自分は何をやっているんだろうか。なりたい自分になれているのか。
このままでいいのか。なんで行動しない。
このままでいいわけがない。それは分かっている。けれどもう疲れた。疲れたのだ。20年余りの自分の人生、心が空っぽだ。
自分には何もない。いつからだろうかこんな感情を抱くようになったのは。