お母さんへ
お母さんとの別れは覚悟していたのに
あの日の夜は突然で、なんで一緒に病院に行かなかったのか、二階に居たのか後悔しかない。
車で病院に向かう時、何を思ったのか後部座席の窓を開けて手を振ってくれた。
あれが最後の姿。また帰ってくると思ってた。
電話で、入院になったからパジャマ持ってきてって言ってた。半袖か長袖かどっちがいい?って聞いたら、いつものやつって。
何にもなくて安心したって言ってた。
あれが最後の電話になるなんて思ってなかった。
覚悟していたのに
5分でもいい。とにかく顔を見て話したい。
謝りたい。ありがとうって言いたい。
いっぱい一緒に旅行に行ったのに。
いっぱいご飯食べに行ったのに。
家でいっぱいテレビを見て笑ったのに。
携帯を見ていて話を聞いてなかったり、眠くてまだねないでと言ってくれたのに寝たり、しんどくて当たってしまったり。
ご飯の味が今日はちょっと薄いって言われて食べなくていいと言ってしまったり。
新しくなったキッチンで並んでご飯を作りたいと言ってたたのに。
一回も実現できなった。
弱っていく姿を見るのが嫌やった。
なぜか元気になって、また外に出て、旅行に行って温泉に行けると思ってた。
食べたいものを食べさせてあげて、もうお腹いっぱいと言ったら、それでいいよって言ってあげたい。
食べないと元気にならないと無理強いしてしまった。
楽しかった思い出があるのに
後悔がいつも一緒に出てくるから、思い出すのが嫌でわすれてしまってるような気がする。
いっぱい思い出したいのに。
謝りたい。ありがとうっていいたい。
見たいと言っていた映画、来年公開と知って、見れへんなぁって言ってた。
寂しそうやったけど、大丈夫見れるよって言った。
見れなかった。見たかったなぁ。
もう1人では見れない。寂しい。会いたいよ。