高校三年生秋、受験シーズン真っ只中。
私は通信制高校に通っている。
私の学年の大学進学組の大抵の人が、公募なり学校なり形は違えど推薦で受験する。
母親や父親にもちろん推薦を勧められた。
名の知れた大学に行かなくても、細く長くでもやりたいことを勉強した方がいいと言われた。
しかし担任は「うちの学校には貴方の行きたい学部の推薦は無いから一般で行きなさい」と言った。
元々私は高校1年の夏まで進学校と呼ばれる学校にいた。
そのせいもあってか恐らく私はプライドが高かった。
今でもそうだと思う。
やはりそこそこ名の知れた大学に行きたかった。
今年1月、一般受験で進学することを決めた。
塾にも入れてもらった。
塾の先生にはとてもいい人に恵まれた。
しかし高3の10月半ば、私は一切勉強が出来ていない。
学校の授業はしっかり受けてるし、塾もサボらず行っている、課題もしっかりこなしている。
でも9月に買った赤本は数回眺めただけだし、単語帳も序盤30ページで止まっている。
毎日ベッドの上でスマホを眺め、時間になれば学校に行き、塾へ行き、帰宅してからまたベッドの上から動かない。
本来ならこんな小瓶に駄文を流してる暇など無いはずだ。
夏に辞めるつもりでいたTwitterもやめれずにいる。
仲良いと思っていた、年上の友人に「空リプ」と呼ばれるものをされた。
「あと3ヶ月で人生決まるのにツイッターやってる受験生強すぎ」
そんなの分かっている、自分の愚かさなんて分かってる。
父は私の学費を払うために、駅までのバス通勤を辞めた。
その父を毎朝毎晩、鬱病の母が送り迎えをする。
数回しか開いてない赤本も単語帳も、母の貯金を崩して買って貰ったものなはず。
塾のお金も。
塾の先生は「貴方なら絶対大丈夫」と言ってくれる。その癖「勉強進んでる?」と聞かれても毎回私は嘘をつく。
なんてことを自分はしているのだと思う。
私は友達は少ないし、それほど仲間に恵まれるような人間でもない。
友達と呼べる人も親友と呼べるあの子も、私を半分呆れた目で見ている事だろう。
誰にも尊敬されるような人間ではない。
私は最低な人間だ。
こんなことに思考に囚われ、悩み、掲示板に書き込むくらいならひとつでも単語を覚える方が有意義だろう。
おそらく父も母も呆れてるだろうし、塾の先生もどこかでこんな私に気づいていると思う。
友人だった人も私の本質を見抜き離れていったのだろう。
きっと私は今人として最低なレベルにいる。
人として最低でも、嘆く暇も、フォロワーの空リプに心を痛める暇も、こんな掲示板に書き込む暇も無いはずである。
明日こそ、今日帰ったらこそ、お風呂上がったらと思いつつ、怠け、また嘘を付き、この日常を変えられずにいる。
周りの人皆に嘘をついて来た。
良くない意味で自分を守る嘘だとはいえ、おそらく私は限界なのだろう、最近は1日2時間ほどしか眠れない。
こんな自分を変える術も、自分の未来を変えるのも、嘘を辞めるのにも、今はもう方法は1つしかない。
明日は金曜日だが、授業は無い。一日休みである。
ずっと嘘をついて生きてきたが、今日ここにようやく本当のことを書けた。
もう嘘をつかない為に。
自分を変えるために。
ツイッターインスタもログアウトした。
「明日から」なんて自分の中で何回繰り返したのか分からない。
それでも明日に委ねようと思う。
明日こそ。明日こそ。
もうこんな夜を過ごしたくない。
また嘘になりそうな自分に怯えている。
今夜はもう頭痛が酷いので寝ようと思う。
ななしさん
なんて言えばいいのか…。
本当にそれを知っているわけでもないのに、「やりたい」「行きたい」と思わされ、それに向けて頑張って見せることに、疲れ果てているあなたが、どこかにいる気がします。
子どもが示される選択肢なんて、大人の期待に沿うものしかありませんから。
それが必ずしも全て悪いとは思いませんが、子どもの中のある部分は、大抵窒息させられています。
このレールに乗れば幸せになれるよ、と言われて進んで行き、ある時点で愕然とする人が多いのは、そのためです。
社会の要請通りに道を選んで来たのに、自分はちっとも幸せではない、と。
だからと言って、人間は社会の中で生きざるを得ず、いずれにせよ葛藤は避けられないのですが。
あなたが、それでも、と望むなら、ご自分を変えるためのエネルギーを、どこかから得られますように…。