ななしさん
本当に覚えていないんですよね。
シラフになってから怒られて、謝っているうちはまだいい方かもしれません。
ぶつけられた暴言って、その時の痛みだけで終わってくれなくて、心の中にどんどん蓄積されていきませんか。
以下、自分の話で恐縮ですが、うちは父親が酒癖悪くて。
口が重いタイプの人間なもので暴言こそありませんでしたが、飲酒中に気に食わない言動があると、相手に向かって物を投げつけてくることがしばしばありました。
関わればロクなことにならないと分かっているので、娘である私は幼い頃から、夜の父親には近づかないようにしていました。
母や姉に台布巾や箸立てを投げつけて、そこから怒鳴り合い殴る蹴るの大喧嘩が繰り広げられているのを遠目に見ながら、なんで離婚しないんだろう、それか死んでくれたらいいのにな、なんて本気で思っていました。
父も、翌朝には「覚えていない」と言いました。むしろ、こちらの言い分を疑っているようでした。
家族全員からの証言があり、また回数を重ねることで次第に認めざるを得なくなったようですが、やっぱり覚えてはいないようで、謝ったことはありません。
自立に自信が持てず、周囲からの反対もあり離婚できなかった母親は、買い物依存になり、パチンコ依存になり、借金を重ねて首が回らなくなり、ついには持ち家の売却に至ってようやく依存から抜けることができました。
結局は一家丸ごと沈ませた母の弱さにも腹が立ちますが、トリガーが父の飲酒だったことを思うと、その分だけなおさらに父への許せない気持ちが膨らみます。
両親は離婚せず、父は飲酒を止めることなく、大病もないまま元気に長生きしています。
私の頭に残っている、家にまつわる思い出は、嫌なものばかり。楽しいこともあったはずなのに、酒の記憶で上書きです。こびりついた恨みが消えないです。当の本人が何一つ覚えていなくても。
父はいつになったら死んでくれるんだろう、と大人になった今も、毎日思っています。近い将来、これを介護しないといけなくなるの? 私もう死んだ方がましじゃない? と自問自答しながら。
すっかり話が長くなりました、ごめんなさい。
主様とお子様は、今起こってる問題、いつか忘れられるといいですね。