昨夜、いろいろなことを思い出していた。
母が父と喧嘩して家を出ていくと荷物をまとめながら喚いていた時のことや、
やはり父と喧嘩して車を飛び降り、「もう帰らないから!」と去ってしまい、
後ろのシートに取り残された時などの古い幼い記憶。
あの時、あの時の、突然あしもとの地面がなくなって、
すーっと落ち込んでいくような不安な気持ち、
そしてお腹の底から力が抜けて、
そわそわと落ち着かない痛みに近い感じが思い出されてきて、
ふとあることに気づき、本当に久しぶりに涙が流れた。
長年、原因不明の痛みを抱えている箇所と同じところが痛かったんだ。
子供だから、言いたいこと、感じていることを表現できず、
親に「喧嘩をやめて」「出て行かないで」「お願い!」と訴えることもできず、
全て体で引き受けていたんだ、と気づいた。
少しずつ少しずつ蓄積した痛みは、今やはっきりと知覚できるほどになり、
たぶん、何か中で問題が起きているのだと思うけれど、
怖くて病院にはいけない。
痛くて開かない顎は、
子供の頃、他愛ないことで母からしつこく責められたり、
ヒステリーのマトにされたとき、
ひたすら奥歯をギュッと噛み締めて、母の怒りがおさまるまで耐えていたせい。
今、この年になって体のあちこちに起きている痛みは、
すべて子供の頃の痛みとつながっている。
まさに毒になる親。
あんな人たちのために、私は私の体を痛めつけてきた。
もう本当に切り離さなくては。
私が生きていくために、もうあの親はいらない。