いつからだろう。
気付けば崖を登っていた。
断崖絶壁。
どこを見ても、白い霧がかかっている。
横に行ってみたらどうだろう。
この崖が円柱かもしれない。
円筒かもしれない。
永遠にさまようことになる。
崖を降りてみたらどうだろう。
崖の下が海かもしれない。
溶岩かもしれない。
引き返すことになる。
だから登っていたのか。
崖の上に何があるかも知らずに。
どのくらい登っただろう。
またいつか、気を失うのか。
気を失えば、また落ちてしまう。
落ちた先は、どこだろう。
気付いた場所より上なのか。
それとも下なのか。
いつか、崖の上にたどり着けるだろうか。
そこは、どんな所だろうか。