恋人のお母さんは、シングルマザーバツ2なのだけれど、まあ男運の悪い人のようで。恋人から父親というものについておよそ良い話を聞いた記憶がない。
小4の頃に離婚、小6か中1くらいで再婚、高2か高3で離婚。
恋人は小5で転校してきて、私とは中学3年間同じクラスで高校も同じ。中2くらいから仲良くなり、高2で付き合い始めるまでは親友として、付き合ってから高校卒業までは恋人として、ずっと一番近くにいたと思う。
他の人よりは色々なことを知っているけれど、それでも断片的なことしか知らない。
どこまで踏み込んでいいのか、結婚の話や思い出させるような話をしてもいいのか、どんな経験をしてきて今があるのか、知らないことが怖くて、知りたくて、でも知るのが怖い。
情報が断片的だからこそ、過剰に気にしてしまうとも思う。
本人は割り切っているような、さほど気にしていないような態度で、おそらく(少なくとも意識下では)それが本心のようなので、私が過度に反応するのもおかしいように感じる。
恋人本人から、聞きたいなら話すけど別に聞いてて気持ちの良い話じゃないし必要ないなら聞かなくていいよ、みたいに言われたことがある。聞いていて気持ち良くない話が話していて気持ち良いわけもなく、当事者であればなおさらで、そんなことをわざわざ思い出させて話させる気にもなれなかった。
自分が知っている情報や思っていることをどこかに全部吐き出したくてここに書く。
血の繋がった父親は、お酒の飲み方がよろしくない人だったらしい。
仕事から帰る途中にコンビニでビールを買って飲みながら帰って来る、缶はどこかで捨ててきて、明らかに飲んでいるのに飲んでいないと言う、そんなだから母親もまともに会話して説得することもできなかったというような話を聞いた。
すじの通らないことを言う人のようで、たまに来るLINEにうんざりしているのを見る。
私はその内容をほとんど知らないけれど、推薦入試で大学に合格したことを報告した時は返信があまりにもわけがわからないと言って、冗談のようにぼやいていた。推薦での進学について、怠けているというか、ちゃんとしていないように捉えているそうで、残り半年歩いて高校に通うよう言われて、残りは半年もない(当時は高3の12月)し歩くこととの関係が全然わからないし、と。
今もたまに会って夕飯を食べたりしているようだけれど、色々言われて面倒だから行きたくないと言っている。
ほしいと言ったものを買ってくれたりだとか、大学入学時にパソコンを買うと言ったら100万ぽんと振り込まれただとか、そういう話も聞く。
お酒の匂いを嫌うのが、父親の記憶のせいなのか、香水なんかの匂いも嫌がる人だからただ匂いがいやなだけなのかわからないけれど聞けないでいる。
お酒にあまり良いイメージはないのではないかと思う。
二人目の父親(と言っていいのか、恋人は名前で呼んでいた。母親の再婚相手という方が正しいかもしれない)はうつだったらしい。
家に帰って鍵を開けたのにドアが開かなかったことがあって、母親に連絡したところ兄と外で夕飯を食べるように言われ、その間に母親が解決してくれたという話を聞いた。ドアはドアチェーンをかけて、中からガムテープを貼ってあったらしい。
他にも、朝起きたら明らかに自殺しようとした痕跡(この言葉通りに言っていたから、具体的になにかはわからない)があった日があったことと、ドアが開かなかった件も、当時は気づかなかったけれどもしかしたら自殺未遂だったのかもしれない、母親が自分たちを遠ざけたのはそれを想定していて、万が一があった時に目撃させないためだったのかもしれないということを話してくれた。
この話をしてくれたのは、私が自傷を繰り返していて、苦しくてしにたいと何度も言っていた頃で、一緒にいる時にしにたいと言って自傷を(結局しなかったけれど)しようとしてしまった後だった。
それまではその経験が精神的にきついとはあまり思っていなかったけれど、私に重なって怖くなったと泣きながら言っていた。
本当にしてはいけないことをしていたと思った(もちろんそんな経験がない相手にも自傷を見せたりするべきでないのはわかっているけれど)。
恋人がそんな経験をしてきたと全く知らなかったこと、本人が気にしていない様子だからそこまでと思っていなかったけれど、他にも(私から見て)重く暗い過去があるのかもしれないこと、私は恋人のことをなにも知らないのかもしれないと思った。
何が地雷で何がNGワードなのかわからないことが怖い。
そもそも本人があまり自分のつらさを自覚しないことがもっと怖い。
なにもかもを共有してはくれないだろうか。
出会う前のことも、もう精算された過去も、関係ないことではないくらい近い存在になりたい。
全部を知ったうえで抱きしめてあげたい。
全て私のエゴだけれど。
知ったら私が気にしすぎて、恋人が気にしていない部分にも無駄に気を遣いすぎることや、考えすぎて感情移入しすぎたり、自分にはなにもできないと思ってしんどくなってしまうことは予想がついていて、だから聞かない方が楽かもしれないけれど。
わざわざ思い出させるのは酷な気がして、いつか機会があればと思っている。
その機会が、お互い苦しい思いをしない場面であってほしい。
おそらく数年後になるけれど、結婚の話が具体的に出るようになったら、もしかしたら話題になるかもしれないし、こちらから聞いてもいいかもしれないと思っている。
192342通目の宛名のないメール
お返事が届いています
アユム
そういった立ち入った話は
具体的に結婚の話が出てから
恋人の方から話が出るだろうね~
それまでは、あなたから
話を切り出すべきじゃないだろうね~
恋人にとって、それが普通だったから
思い出すことに関しては
苦痛じゃないだろうけど
あなたに話すことで
あなたの恋人を見る目が
変わるのではないかということが
恐いと思うよ?
あなたは事実を知った後
以前と変わらず恋人と接することが
できるかな?
あなたと恋人は対等だよ?
忘れないでね?
ななしさん
彼氏さんのすべてを知らなくても、今の彼氏さんを知ってるなら、それでいいのではないですか?
なにがNGかわからないのは、これからゆっくり時間をかけて知っていけばいいと思いますし。
彼氏さんは、あなたに「可哀想な人」とは思われたくないと思うんです。あなたの負担になりたくないし、あなたを守りたいと思う人なんじゃないかな。変にそういう同情的な扱いをされたくないと思うの。
あなたから話してほしい、と言うときまでに、どんな事があっても動じずに受け止められるって自信、覚悟をしないと、強くならないと。
それを見せないと、彼氏さんは安心して話せないと思います。
ななしさん
はじめまして
私はまだ恋人がいたことはないけれど、思ったこと言います
凄いね、恋人さんにそこまでいろいろ考えてあげれるのは
確かにわからないまま一緒にいるのは怖いね
あなたもけっこう辛いと思うから、
いつでもここに来て吐き出してください
このお返事を見て心が軽くなるといいな
七星
彼にとって君は外界に繋がる存在なんだ。
君が彼の内側を探れば、彼は平静を保てなくなってしまうかもしれない。
彼は彼自身で問題を解決しなくてはいけないんだ。
それでも君が手を握っていれば、彼はそれに取り組むことが出来るかもしれない。
君が彼の問題を解決しようと思うのは「甘やかし」で、それは同時に「彼がひとりで解決はできやしない」と見下していることでもある。
過去は過ぎたことだから変えられない。
そして過去は日々に曖昧になっていく。
未来に何が起こるか分からない。
予想で有る限り、やはり未来も曖昧だ。
それなら、「今の君たち」に集中するんだ。
これが唯一確かなもの。
曖昧なものは不安を作り出す材料になってしまう。
だから確かなものを信じること。
今の君たちが幸せだと思える選択をすればいい。
以下はまだお返事がない小瓶です。
お返事をしていただけると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。