震災から2年が経とうとしている そこで、東北在住の私が想いをつらつらと綴る お暇ならどうぞ読んでいってください

震災から2年が経とうとしている
そこで、東北在住の私が想いをつらつらと綴る
お暇ならどうぞ読んでいってください
２年前の3月11日、私はなにも思ったらいいのか、分からなかった
目の前の惨劇に悲しんだらいいのか
買い占めに激怒したらいいのか
放射能を恐れればいいのか。
助かったことに安堵すればいいのか
どの感情を表に出せばいいのか分からなかった
あの日、情報が錯乱したように
私の感情も錯乱していた
他人から見れば、私は落ち着いたように見えたようだが
それは見えているだけであって
本当は、どう反応すればいいのか分からず、戸惑っていただけ
冷静だね、とよく言われるけれど
どう反応すればいいのか分かっていないだけ
人の死に対しても同じ
反応の仕方が分かっていないだけ
だから、素直に感情を出せる人のことが羨ましい
素直に泣いたり
素直に怒ったり
素直に笑ったり
素直に怖がったり
そういうのって、いいなあ、と思う
素直に泣けることが
素直に怒れることが
素直に笑えることが
素直に怖がれることが
あの日、地震があった日、私の周りにいる人はみんな冷静だった
冷静に学校へ避難し
冷静に救助を待った
だが、もちろん（？）小さな子供たちは泣いていた
親御さんたちは疲れた顔を浮かべながら、子供たちをあやしていた
映画のような、パニックは起こらなかった
みんな、ただただ冷静だった。みんな冷静だね、と私が言うと、ある人は、海が近くにあって、いつでもこういうことが起きてもおかしくない状況だったから、と話してくれた人がいた。確かにそうだな、と私は思った。
私は、こういう状況の中でパニックを起こす人のことが嫌いだ
テレビカメラの前で、『まるでドラマのようだった！』と興奮しながら話す人なんてなおさら。
実際に、いた
冷静な人が多いと思っていたのは間違っていて
そりゃ、混乱するのが普通だよなー
と、思った。
買い占めだって、そう。
買い占めが起きたのは、それだけ日本が混乱していた、ということ。
冷静でいられないのが、普通だから。
私は買い占めを責めない
買い占めといえば、水。
水を買うためにあちらこちらで行列が出来た
水を大事にしろ、と言われる。
水に襲われたのに。
なんて皮肉なんだろうか


大丈夫だった？
と訊かれる度に
大丈夫です
と答えたけど本当は
大丈夫じゃねーよ
と、思っていました
すいませんでした


大丈夫だった？
と、相手は訊くしかない
大丈夫です
と、答えるしかない
大丈夫じゃねーよ、なんて、言ったらせっかく気遣ってくれたその気持ちを台無しにしてしまう
と、一瞬のうちに判断した結果だったんだと思うけど、
本当はどす黒い感情や訳のわからない思想を表にだしたくないだけ。
変な人だと、思われたくないだけ。
大丈夫じゃねーよ、と叫びたかったが
保身に走ってしまった
パニックを起こしていたのは私だったのだ。


避難所での生活は
快適だった
それは自衛隊の方やボランティアの皆さんが
被災者のために集まってくれたから。
快適に過ごすことが出来た。
なによりも、人との繋がりの大事さと
人の温かみを知ることが出来た
ありがとう
こういうことを、絆と呼ぶのではないだろうか
温かみがあったから
いわゆるテレビのお涙頂戴番組は
気にならなかった
テレビの向こうの遠い絆よりも
自分の近くの絆を確認することができたから。
本物の絆はここにあるということが、綺麗事抜きで、理解できたから。
きずなって、傷を治す、っていう意味も込められているんじゃないかな
きずをなおす。
私の傷を、治してくれた
自衛隊やボランティアの方々に感謝です


ただ、未だに分からない
地震のあった日、何を感じれば良かったのか
誰か、教えてくれませんか
あれから2年が経とうとしている
まだ課題は残っている
特に放射能のこと。
最近、福島の子供たちの代謝に異常が起きているというニュースが流れていたのを知った
放射能の影響らしいが…
放射能の影響は、健康に及ぶだけではなく
いじめの問題にまで、発展しているらしい
福島の子供たちがいじめられている
今日もどこかで誰かがいじめられている
あの日、地震が起きなければ、いじめも起きなかったのにね、と言った子がいた。私はなにもフォロー出来なかった。
どこかの誰かが言った
津波は天罰だ、と
津波は天から降らないけどね
と、挙げ足を取ってみてここで終わりです。