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いつかまた会えるまで「短編小説」

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あの人の、笑顔が・・・頭の中でグルグルとして…

目は涙でいっぱいだ。色々なことで一気に心から何かがあふれそうになった。
私は・・・あの人にもう、会えなくなってしまった。

第一希望、、不合格。自分の受験番号はなかった。どれだけ探しても。私の周りの番号はほとんどあるのに。私の受験番号の306だけ抜けている。同じ中学の同級生はみんな受かってたのだ。まだ信じられない。これ が悪夢だったら良い。夢から覚めたら、私は自分の受験番号を見つけて笑っていたら良いのに・・・受験というものは本当に残酷だ。

今まで頑張っていても本番の出来だけで全てが決まってしまうのだった。
私より、今まで学年の成績が全然下だったカナが・・・受かっていたのだった。

2人で一緒に行けたら良いね、なんて思ってた自分は馬鹿だった。

あの人とは、、私の担任だ。
背が高くて面白くてかっこよくて、学年一人気者。私は、その人のことが中2から好きだった。自分のことを本気で応援してくれていた。
あの人はカナと話すとき、すごい笑顔だった。カナは私の大親友だったから複雑な気分だ。
カナと放課後あの人と2人きりで話しているのを見て、心がギュッとした。そこから私はあの先生に恋した。
あんな人に会ったのは初めてだった。
受験前日、私はあの人に言われた。
合格したら、ぜひ春休み中にでも学校来て報告してって。

あの人に会ったから私は本気で県内トップレベルの進学校に挑戦しようって思えた。
あの人に会ったから勉強だって頑張れた・・・

あの人に会う放課後は何よりも楽しみで、話すためだけに残ったりしてた。

私立の普通の進学校に通うことになった。

そこからでも志望大学には十分届く。高校で巻き返そう。自分でも前向きになろうとしたそして・・・高校初日。私はその私立高校入試の学年成績がトップだったことを知った。その日の放課後、教室に高校の学年主任が私を訪ねてやってきた。

良かったら、生徒会、やってみない?

私は悩んだ末、入ることに決めた。ずっと憧れてきた生徒会だった。
中学で私は目立たなくて手に届かなかった場所。高校に来て私は、この場所で主役になろうとしている。
だから落ち込んでる場合じゃない。
先生、頑張ります!いつかまた会える日まで。その日は胸張って笑って、あの人と話せるように。私は力強く一歩踏み出し生徒会室のドアをノックした
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ななしさん

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