24時間働けますかの時代の後、リーマンショックと就職氷河期、東日本大震災、電通パワハラ自殺事件からの働き方改革を経て、今の世の中はすっかり『いかに仕事をせずに余暇と報酬を獲得するか』を考えることこそが利口であるという価値観が主流になってしまいました。
いかにしてライバルに打ち勝つか、人より優れた成果を上げるかが大切なスポーツ、芸能、研究などの世界も、『頑張らずに成果を上げるのが尊い』という風潮に支配されているように感じます。
それこそ仕事が生き甲斐で24時間働けますなんて言うような人は、菜々緒さんに『職場にしか存在価値を見いだせない哀れな男ども』と言われて蹴飛ばされる事でしょう。
おそらく小・中学校では今でも『将来の夢は?』と言って、どのような仕事に就くかを考えさせる時間が設けられているでしょう。それもやがて『働いたら負けだと思います。働かないで生きるのが夢です』『日本が破綻したら海外の人に養ってもらいます』なんて答える子が優等生と称されるようになるのでしょうか?
勉強できる子を変わり者や犯罪者予備軍のように言い立てて、仕事にコミットする人を嘲笑って、この国は一体どこへ向かっていくのでしょうか?