今日ね、グループワークの時に好きな子が「こっちのがいいよ」って同じグループに入れてくれたの。
それで、共通の友達の内緒話を教えてくれて、その子といっぱい話してて楽しかった。
ふと、その子が「あ、そういえば」って言って、「非リア卒業しました」って。
つい一週間前に付き合ったんだって、恋愛は先手必勝なんだって教えてくれた。
それで、一個下のくせして「まだ高一でしょ?いけるいける、頑張れ」って言ってくれた。
ありがとう、でもね、私が好きな人はあなただよ。
もう無理なんだ。先手必勝だったんだ、本当に。
すっごく嬉しそうに、笑顔でそんなことを言っちゃってさ。
思わず純粋によかったねぇ、なんて思っちゃって。
おめでとう、とか、ありがとう、とか返事してて、だんだん「あぁ私、今失恋したのか」って現実味を帯びてきて。
恋ってこんなにあっさりと終わっちゃうもんなんだ。
なんか、彼女が誰かも教えてもらってないから、実は冗談なんじゃない?とか心のどっかで思ってて。
だって、好きな人がいたなんて知らないし。いや、言ってなかっただけなんだろうけど。
何かの間違いで、来週ぐらいに「え、あれ信じてたの?冗談に決まってるじゃん、バカなの?」とか言って笑ってくれないかな。
なんかね、あの子ならそういうことしそうっちゃしそうなんだよ。
でも、そうだったとしたら、そんな中身のないことをあんなに嬉しそうに語れるものなのかな。
新学年になってからさ、塾のグループが一緒になったりとか、毎週会える授業があったりしてさ。
その度に話しかけてくれてて、慕ってくれてて。
だからさ、私は馬鹿正直っていうか、単純な奴だからさ、会える時間が増えて、喋る回数が増えると、ワンチャンあるんじゃない?って思っちゃうわけ。
煩悩が生み出した、とんでもない勘違いだってのはわかってるよ、ごめんね。
でもさ、もし私に一切そういう感情持ってなかったならさ、こっち座ってーとか、男友達に聞けばいいことをわざわざLINEで私に聞いたりとかさ、遠い席から歩いてきてまで私に質問しないで欲しかったかもしれないなぁ。
全部嬉しかったし楽しかったから、結果論として、だけどね。
なんだろうな。
初恋は実らないってのは本当だったんだなぁ、って今痛感してるよ。
きっと、これからもあの子は何気なく私を隣の席とかグループに呼んで、何気なく質問しに来るんだろうな。
だってさ、週五で顔を合わせる授業があって、それに加えて塾は同じグループなんだよ。
絶対避けられないじゃん。一体私にどんな顔をしろと。w
なんかでも、すっごい悲しいんだけど、現実味がなさすぎて、全然泣けないというか。
やっぱり冗談なんじゃないか、って希望に縋ってるところはあると思う。
これがちゃんと彼女の存在を認識できた瞬間にとんでもなく悲しくなるんだろうなぁ、と思うとちょっと嫌だな。
まさかさ、恋愛漫画とか、恋愛ソングにあるみたいに、好きな人から笑顔で語られる彼女の話を聞くとは思わないじゃない。
しかもそれが信頼されてるから話してくれた、っていう事実が乗っかってるのが更に辛い。
漫画だけであって欲しかったよ、こんなシュチュエーションは。