私は自己肯定力がものすごく低い。
自分なんて、とか、どうせ自分は、とか、そればっかりを口にしている。
どこかいじけたところがあり、それが周りをイラつかせたり不愉快にさせるらしく、小さい頃は嫌がらせ、成人したら嫌みや小言をよく言われた。
でも自分がダメ人間だから、自分が悪いからと甘んじてきた。
そうなった原因として考えられる理由。
それは“亡くなったもう一人の姉”の存在。
私には結婚して二児の母となった姉がいる。
だがその姉の上にもう一人姉がいる、はずだった。
残念なことにこの世に生をうけることなく天使となったのだが。
子供の頃母親から、私はその亡き姉の生まれ変わりなのだと言われて育ち、墓参りや命日が近づくと亡き姉の話を聞かされた。
昔は深く考えずに受け入れていたけれど、ある日気づいた。
もし“姉”が無事に生まれていたら、私は生まれることを望まれていたんだろうか?
私がいなくても子供二人。
今の家と同じ。
“私、いらなくないか?”
そしてもう1つ気づいた。
“生まれ変わり”というのなら、私より先に生まれた姉もそうだといえるのでは?
なのに母親は姉ではなく私を亡き姉の生まれ変わりなのだという。
“私はいうなれば亡き姉のスペア?”
“私個人はどうでもいいの?”
そんな考えに行き着いた。
自分がない。
自分の人生生きていない。
母親から言われるが、そんなの当たり前だ。
だって私は“亡き姉のスペア”。
そう思わせたのは誰?
そう刷り込んだのは誰?
生き辛い。
生きるのがしんどい。
そう思うけど母親の前では絶対口にしない。
以前「生き辛いの?」と訊かれたが答える前に秒で「そんなわけない」と否定された。
勝手に否定するな。
生き辛いよ。今すごく生き辛いよ。
だから引きこもりになっているんじゃないか。
でもそれ言っても言わなくても否定しかしない、真剣に取り合わない、言ってもすぐ忘れる人に話さないだけ。
今さら生まれ変わり云々を撤回しろとは言わない。
言っても多分忘れている。
ただ、勝手に訊いて勝手に否定して勝手に決めつけるのは、やめてほしい。
自己肯定、どうやったら出来るんだろう…?
もう遅いのかな…?
なにしてもムダなのかな…?