私が考える「死にたい」への理想の返し方は「じゃあ千一夜物語してあげるよ」だなと思った。
死なないでとか死んだら迷惑だよとか死なれたら悲しいよとか生きてほしいとか、言葉を発する時間に比べて内容が長期すぎるじゃない?
しかもそれを達成するために頑張らなきゃいけないのこっちじゃない?
というわけで本気で私を止めたくば、毎日眠りにつくまで面白い話を聞かせてほしい。
しかし千一夜かー、大体2年と9ヶ月?
そんなに長いこと私ごときに時間を割いてくださる人間関係があればそれだけで素晴らしいことだわ。
人は飽きっぽい生き物だからね。
私が大事にしたい人に死にたいと言われたとして、千一夜達成できるかは少々自信がない。
そもそも人によっては鬱陶しがられそう。
あと衝動的に死にそうな人には効力ないな多分。
そういう人には、うーん…窓にネット張っとくとかカフェインやら刃物やらを見えない場所にしまっとくとか?
なにか一段階手間があれば衝動を緩和できる、かもしれない。
手間があることによって余計意固地になる可能性もあるけど。
やっぱファンタジーなのね千一夜物語は。
ここらで一応リアル千一夜物語の話をしておくと、
とある国に女性不信の王様がおりまして、国中の女性と婚礼の儀を挙げては翌朝までに妻を殺すという行為を繰り返していました。
そしてこのことを知った大臣の娘シェヘラザードが王様と結婚し、夜になると物語を話して聞かせます。
そして佳境に入ったところでこの続きはまた明日、と言うのです。
続きが気になる王様は彼女を殺さず翌晩も話を聞きました。
そしてシェヘラザードは千一夜語り続けて命拾いしました、というお話ですね。
すごい雑なまとめでごめん。
これは枠物語と言って、シェヘラザードと王様のやり取りが枠となった中で細かい物語が展開する形式になっています。
たまに枠の部分が実話と思われてるっぽいけど一応そっからフィクションってことになってる。
実際は1001夜じゃなく282夜で、40話らしい。
まあ残ってないだけかもしれないけど、やっぱ創作上でも1001夜は厳しいんだなー。
それにシェヘラザードは自分の命(と国中の女性の命)がかかっていたわけだけど、他人の命1個しかかかっていないとなると尚更実現しなさそー。
というわけで理想論にすぎませんが空想するだけなら何でもありだからね。
もしこういう返しをしてくれるありがたい人がいれば一生大切にします。
でもそういうことしてくれるくらい重い感情を向けられるのは苦手だな。
私は注文の多い料理店か?
やっぱり自力で楽しく生きるしかないんだわ!
そうよ!そうに違いない!
自分で楽しいお話を体験できれば死にたくなんてならないものね。